不況でいろいろなものを切り詰める人が多い中、コスメは今でも新しいプレーヤーが参入したり、海外からのトレンドで話題になるなど、市場が活発だ。
ここ最近の気になる潮流について。
1.小さなブランドの高速回転
COSMETIC PRESS。
資生堂が実施する若年層の市場トレンドを捉えた期間限定ブランドの開発プロジェクト。
ファッションではZARAのように毎シーズン売り切り型のブランドがあるが、それをコスメでも実施。
ファストファッションならぬ、ファストコスメが時代の流れに。
若者は飽きやすく商品を含めたコンテンツの消費速度が非常に速いため、コスメ側の商品展開も同じサイクルに追いつくということだろう。
2.他ブランドとの共存
昨年12月にブランドを刷新したコーセーのAWAKE。
今流行りの、どの部屋、どのシーンにも溶け込むシンプルオシャレなパッケージデザイン。
通常、コスメは同じブランドで商品を揃えて購入させるために、ライン購入を促すのが普通だ。
ただ、AWAKEのInstagramでは、AWAKE以外の他のブランドも一緒に写っており、ライフスタイルへの自然な訴求を優先している。
若年層になるほど、ライン購入をしにくくなっていると聞く。
コスパの良いモノと、本当にお金をかけるモノを見極めるため、あれもこれもセットですという訴求よりも、あなたの普段のライフスタイルにこのアイテムは如何ですか、と伝えた方が自分ごと化されやすい。
3.For meからFor you
パーソナルカラー診断は過去何回かブームが来たが、昨年からまたブーム再来。
それに伴い、生活者間でのコスメのギフト需要も増加。
友人の記念日に、その子にあった色味のコスメを選びプレゼントする。
普段その子が選ばないような色でも、パーソナルカラーで本当は似合うとわかれば、あげる方も失敗したと思わず楽しみながらあげることができる。
4.頑張りすぎない抜け感ライフスタイル
ここ最近調査で良く聞くブランドがTHREE。
オーガニックナチュラルなスキンケアとメイクアップブランド。
インテリアになるくらいとにかくシンプルでお洒落。
でも、結構いい値段して、中価格帯より少し上のランク。
見た目も中身も良いモノを選ぶ、若い子が支持。
若い子に人気のOPERAのリップも、ブランドコンセプトで「ちゃんときれいな大人でいたい。だけど、カンペキなんて可愛くないし、がんばりすぎも、気分じゃない。」と定義するように、頑張りすぎない、でも抑えるところはきっちり抑えるということを好む子が増えているためか。
5.既存ゲームに乗らない徹底差別化
バラエティショップで主に売られていたフローフシも、ここ最近多くのドラッグストアで目にする。
それだけ、女性に指示されているのだろう。
後発のフローフシがここまで支持され市場でシェアを伸ばしてるのは、他社が戦っているゲームには参加せず、必ず新しい価値軸と共にブランドを展開。
まつ毛メイクの完成度にこだわる女性のために3タイプのテクニカルマスカラを販売するMOTEMASCARA。
まぶたに塗るだけのまつげ美容液。
理想的な色温度38℃の血色感を叶える、LIP38℃。
花粉やPM2.5等の環境ストレスや紫外線、ブルーライトまでケアする独自美容成分のイオン デ クッション。
このブランドはいつも切り口が面白いので、常に新商品がワクワクする。
生活者のトレンドに合わせてコスメも進化し続けている。