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トップファネルマーケティングとミドルファネルマーケティング

10年くらいのスパンで捉えると、多くの企業、ブランドで、1キャンペーンの予算規模が小さくなってきている。

 

ブランド数が増えた、費用対効果にシビアになった、マスが効かなくなった、など理由は様々だと思うが。

 

困るのが、競合他社が大きな予算でパワーゲームをしている中で、担当ブランドが、競合の何分の一かの予算で戦わないといけないという状況。

 

この状況、AE案件や競合案件でもよく起こる。

 

ここで分岐するのが、限られた予算をどのように使うか。

 

予算が限られているから、競合と同じ土俵で戦わず、とにかく目立つ施策で、露出を狙う方向。

 

多くを語るほどの予算は無いけど、とにかく目立ってなんぼ、広告量では負けるからPRやクチコミでの拡がりを視野に入れた、トップファネルマーケティング。

 

逆に、予算が限られているからこそ、価値を理解してくれる人に的確に届け、確実に購買に導く方向。

 

関与の高い人をめがけて、ファネルの高い歩留まりを狙う、ミドルファネルマーケティング。

 

肌感ではあるが、出自がクリエーティブ出身の場合、トップファネルマーケティングに、デジタル出身の場合、ミドルファネルマーケティングに、比重を置く傾向がある。

 

自身はデジタルの媒体担当が出自なので、ミドルファネルマーケティングの志向がついつい働きがち。

 

トップファネルマーケティングは、うまく当たれば強く響くが、話題になるかはやってみないとわからないギャンブルマーケティングになりがちなので、なかなかその勇気を持てない、というのが大きい。

 

最近、ブランド戦略において、説得型からセイリエンス型への広告の活用が注目されている中、それはミドルファネルマーケティングからトップファネルマーケティングの大切さを語っているのではとも感じる。

 

情報量の多い時代に、目立たなければ、戦う土俵にも上がれていない。

 

目立つことで、ブランドを意識するようになり、購買時に想起されやすくなる、という解釈。

 

とはいえ、行きつく先は、志向性による。

 

競合とは同じ土俵に乗らず大きな広がりを期待したい場合はトップファネルマーケティングを、手堅く売り上げを積み上げたい場合はミドルファネルマーケティングを、選択することになる。

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Profile

 

千田 智治
Tomoharu Senda

 

広告会社 勤務
ストプラ・デジタル

 

三児のパパ

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