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何かを応援するブランドコミュニケーション

ブランディングするにあたって「何かを応援している」というポジションを取り、コミュニケーションすることはとても多い。

その「何か」とは、「社会的弱者」だったり、LGBTといったまだ理解が浸透できていない「マイノリティー」だったり、夢に向かって「努力している人」だったりする。

そんな人たちを裏側で応援し、支えているという構図を作ることで、「このブランド良いことしてんじゃん」「なんか振る舞いが好きだ」と共感に繋げていく。

全面に出し過ぎてもやらせ感がでちゃうし、全く出さないのもCSRになってしまうので、その塩梅は難しい。

 

こういった「何かを応援している」ブランドの作り方は、起用する人で見ると、大きく3つに分かれそうだ。

「一般生活者」「著名人まではいかないが目立った活動をしているプロ」「タレント・著名人」に分類してみた。

 

一般生活者

ウーマンビスコがそれに該当する。

子どもがいながら頑張って働いているママを一般の人を起用してコンテンツ化。

育児もうまくいかない、仕事もうまくいかない。

どれも中途半端で自分に自信がなくなる。

でも、子どものために毎日奮い立たせないといけない。

というWEBムービーを制作。

Charaの楽曲も、苦悩と奮闘をイメージさせて超感動する。

がんばれ女性。ビスコはがんばるすべての女性を応援します、というコミュニケーション。

一般の生活者を起用しているため、身近感を出すことができ、横並びの共感を得やすい構造。

 

著名人まではいかないが目立った活動をしているプロ

CHANGE DESTINYストーリーがそれに該当する。

SKⅡは、グローバルで#CHANGEDESTINYというブランド理念の元、様々なプロモーションを行っているため、ストーリーはその中の一つのコンテンツだ。

起業家、ビートボクサー、女優、ボクサー、ダンサー、テニスプレーヤーなど、何かに打ち込むプロの女性をピックアップ。

ドキュメンタリー風の動画やヒアリングをもとにした記事で、コンテンツ化。

生活者にとっては、少し上のレイヤーにいる頑張る人のリアル感、葛藤やそれに打ち勝つストーリーによる勇気を得られる構造。

一人一人の個性が立っているアサインのため、それぞれを他WEBメディアや女性誌とタイアップがしやすい。

切り出してコンテンツにできるというメリットがある。

 

タレント・著名人

キシリトールのCOME ON!ENERGY!がそれに該当する。

20周年記念なだけあって超豪華。

一般、プロと来て、最もお金がかかっているタレントを起用。

生活者からすると、かなり上の人をアサインすることで、憧れ、話題化という視点で見ることになる。

それぞれのタレント、著名人が多くの人に知られた人のため、一つひとつを切り出しても十分コンテンツにできる。

動画。

WEB記事、企業コラボ商品など様々なアウトプットを実施。

羽生結弦はGショックのプロデュースまでしており、それだけでファンは盛り上がるはず。

他にも、同じくらいの世代で頑張っている人を複数人束ねることで、面としての盛り上がりや、鮮度、勢いも感じられる。

 

ブランディングが「何かを応援する」という構造が同じであれば、どう描くかの部分で他社と差別化ができそうだ。

予算によってこの3層をどう組み合わせるかがアウトプットに繋がる。

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Profile

 

千田 智治
Tomoharu Senda

 

広告会社 勤務
ストプラ・デジタル

 

三児のパパ

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