服も肌もパーソナライズ化が進むが、半歩先を進んでいるのがシャンプーカテゴリ。
オーダーメイドシャンプーとかカスタマイズシャンプー、カクテルシャンプーなど色々名称はあるが、日本でもプレイヤーが出てきた。
MEDULLA
日本初のパーソナライズ シャンプーブランド。
7つの質問に答えるとオリジナルシャンプー&トリートメントが作られる。
博報堂出身者によって設立され、海外で火か付き始めたビジネスをいち早く日本で展開。
飲料というか雑貨感のあるパッケージで、可愛くて写真映えする。
女性の気分をシャンプーに溶け込ませたような見せ方も素敵。
1本ずつ手作りして配送。
1本あたり1,700円、2か月ごとの定期配送で6,800円。
最近1,000円を超えるシャンプーがドラッグストアで増えているし、サロンで売られているシャンプーが2,000円以上が多いことを考えると、その中間の価格帯。
ネットで買うのは、、という人のためにMEDULLA提携サロンもあるし、直接スタイリストに相談ができる。
髪の毛を郵送で送るとかはないので完全なパーソナライズなものではないが、意識項目で自分に合ったシャンプーを作ることができ、どちらかというとオーダーメイドという感じかな。
1分程のアンケートで髪質や気分をポチポチ答えると自分だけのシャンプーができた。
超簡単。
Function of Beauty
アメリカ発、2015年に登場したパーソナライズ シャンプーブランド。
髪質、なりたい髪、液体色、香り、パッケージに入れる名称(名前)などを選択すれば、自分だけのシャンプーを作ることができる。
組み合わせは120億種類にもなる。
シャンプーとコンディショナーで26ドル。
MEDULLAと同じく、簡易アンケートからシャンプーを作れ、工場では手作業で調合して配送。
パラベンやサルフェート、遺伝子組み換え成分も入っていないため、オーガニック志向の生活者にも好まれやすい。
成分表と共に、クラフトボス並みの透明なボトルで届き、見た目もきれいだし、シャンプーにどこかフレッシュさを感じる。
パッケージが極力シンプルにしているのと名前を入れることができるため、手作り感がありギフトにも喜ばれそうだ。
米MIT出身のエンジニアの2人が起業したというのも、イマドキ感がある。
米Amazonでは、流通出身者ではなくエンジニア集団が集まって、今までにない発想のサービスを次々と生み出していると聞く。
既存の大手プレイヤーを異業種からの黒船が攻めてくるのも、ヘアケアでも起きているということか。
Prose
2017年より発売を開始したアメリカのパーソナライズ シャンプーブランド。
髪質や剤質、ライフスタイルなど20数問のアンケートに回答すると、自分だけのヘアカルテを作ってくれる。
それを元にした、マスク、シャンプー、コンディショナーを販売。
MEDULLAと同じく、ヘアサロンと提携しており、リアルのサロンで髪質などを見てもらった上で商品を依頼可能。
自然で環境に優しい成分を使っており、体に害のありそうな化学成分を使っていないのが売り。
でも、パッケージは化学感のある堅い印象。
ヴィーガンとかベジタリアンなど健康的な生活を重視されている人が、Proseのブランド姿勢に共感し、購入しているのではないか。
シャンプーは1本15ドル前後と他のパーソナライズシャンプーとは同程度。
レビューは5段階のうち、大体5をつけている人が殆どで、商品の満足度は相当高い様子。
Re:born
2018年に日本で発売開始された、新形状シャンプーブランド。
他のパーソナライズシャンプーとは毛色が異なるが、自分で香りと色をカスタマイズして、自分だけのシャンプーを作ることができる。
カクテルシャンプーといっているように、カラフルで香りの異なるシャンプーを混ぜるタイプ。
食器用洗剤のジョイを混ぜて楽しむカラフルジョイに手法は近い感じがするが、見た目からして、カラフルでかなりインスタ映えする。
ノンシリコン、サルフェートフリーのボタニカルシャンプー。
4種類の香りと、2種類のテクスチャーのうち、好みのパウチを混ぜて作るのだが、1つ2,000円ほどと結構攻めた価格。
香りや色で購入する若年層がターゲットかな。
mr. hair 髮肌樂園
台湾にあるパーソナライズシャンプーブランド。
DIYシャンプーと言われるくらい、店頭で好みのシャンプーをその場で混ぜて持ち帰るタイプ。
ベースは水のような透明なシャンプーに、ジュースやフルーツカクテルを作るような形で、10種類のカラフルで美味しそうなエッセンスを注入して作り上げていく。
花や果物が入ったシャンプーからエキスを注入していくのは写真映えするし、特別感がある。
作る過程自体が楽しい体験型シャンプーで、お土産にはとても嬉しい。
1本220元ほど。
パーソナライズといっても、毛髪からその人の髪に合った適切な成分を配合したシャンプーを提供しているのではなく、アンケートから好みを選ばせるシャンプーが主流。
パーソナライズというよりも、自分好みの香りや色、仕上がりを選ぶセレクタブルなシャンプーが多い様子。
そのため、本当に自分にとってそのシャンプーが適しているかわかりづらく、パーソナライズシャンプーを購入した人のクチコミを見ると、「よくわからないのでしばらく使ってみます」という声が散見される。
シャンプーは香りも重要視され嗜好性も入るので、アンケートをベースにした「どんなものが使いたいのか」という軸で、生活者が欲しい物を選ぶ方がまだ需要があるということかな。