生活が豊かになり、接するメディアが多様化する中、商品の購入の新しい軸作りは難しい。
第3の◯◯のように、これまでの商品群とは別であるという見せ方もあれば、これからの購入軸はこの機能の有無であると見せるやり方もある。
柔軟剤のレノアは軸作りがうまい。
リニューアルしたレノア本格消臭は、4月の発売時に初月から300万本以上を出荷し品切れが続出。
月間シェアもナンバーワンを達成した。
柔軟剤は機能は勿論だが、日本人は香りで決めることが多い。
日本人好みの香りだったり、海外のホテルの香りなど、店頭にいけばあらゆる香りの種類で溢れかえっている。
そもそも柔軟剤の香りブームを作ったのはP&Gだし、ダウニーがじわじわきてたあたりから、レノアデオドラントビーズなど、香り付けの習慣を植え付けていた。
その資産を持ちつつも、レノアからでたレノアスポーツは結構衝撃的だった。
香りでごまかさない、という自社の資産を否定するスタンスも勇気ある行動だし、◯◯の香り、◯◯の消臭ではなく、スポーツという新軸を作って販売。
部活やサークルで悩むお母さんの気持ちを捕まえて大ヒットに繋がった。
モノの均質化が進む中で、生活者がハッと驚き気づく軸作り、普段の業務でも結構難しかったりする。