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広告費をゼロにして完全インハウス化したい

将来的に広告費をゼロにし、自社のオウンドだけでマーケティング活動ができるようにしたい。

 

そのために、顧客のロイヤル化、そのための基盤づくり、オウンドの活用を促進したい。

 

という、クライアントの意見が、ここ1-2年散見される。

 

とくに、クライアント上層部でそのニーズが発生し、現場に落ちている印象。

 

事業会社からすると、広告費はコストという認識が強い。

 

コンサル会社も、広告費はコストでありそれをカットして、我々コンサルの活動=将来の投資活動に当てましょう、と甘い言葉で事業会社にささやいている。

 

そりゃ、広告費がかからず、マーケティング活動が回るなら、そちらにシフトしたくなる。

 

さらに、広告費をゼロにするという目標は、現場で大きく2分される。

 

1つは、長期的に真摯に目指して、自社で顧客の囲い込みを強化し、まずは、その活動自体の価値を可視化しようと試みる動き。

 

OneID、CRMの活動は、意味のある活動なのはわかるが、ビジネス視点で見ると、一体いくらのビジネスインパクトをもたらしているのか、という問いを持つようになる。

 

活動に対する価値の可視化と共に、いつごろ投資の回収が可能か、いつから黒字として回りだすかというロードマップに落ちていく。

 

もう1つは、ロイヤル顧客を増やすためには、結局は新客を獲得することだ、とダブルジョバティの法則から結論付け、新客獲得を強化する動き。

 

市場シェアの大きいブランドは、顧客数が多く、ロイヤル顧客の数も多いため、これまで通り新客獲得をし続けることが、ロイヤル顧客の獲得につながると考える。

 

自身のスタンスとしては、新規も獲得しないといけないし、ロイヤル顧客も獲得しないといけないと思っており、両方大切。

 

新客獲得をしながら、獲得した顧客がブランドのロイヤルティを向上させるための活動も並走しなければ、他のブランドへの浮気率も変わらず、新客獲得偏重の消耗戦になってしまう。

 

今言えることは、広告費ゼロで回せているブランドは、まだ多くはないということ。

 

コモディティ化していないカテゴリーでは、一定数実現できているブランドもあると思うが、多くのカテゴリーではそれが実現できていないから難しい。

 

広告費ゼロで、売り上げ・利益を伸ばしたい、という理想。

 

最終的には、かけた広告費をどれだけ効果的に使えるようになるか=mROIの最大化、ということが着地点ではないか。

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Profile

 

千田 智治
Tomoharu Senda

 

広告会社 勤務
ストプラ・デジタル

 

三児のパパ

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