東大発のコスメアプリLIPSが今、若年層の中でアツい。
10代から20代前半の女性にコスメの情報収集を聞くと、LIPSというコスメアプリがたびたび出る。
ミレニアル世代向けのLIPSは、リリース後9ヶ月で30万DL、今では60万DLを突破している。
規模としてはまだまだ小さいが、広告会社やクライアントの口からもLIPSで情報発信したい、クチコミを増やしたいという声を良く聞く。
これまでコスメメディアと言えば@cosmeが代表格だったが、下の世代はそれに代わるメディアにシフトしているのではないか。
王者@cosmeは、月間利用者数1,200万人で、20-30代女性の2人に1人が利用。
ブランドもクチコミ数も圧倒的。
一方で、LIPSは2018年2月に60万DLとまだまだ小さく、90%以上が10-20代。
SNSのようなタイムライン機能を持ちつつ、コメントやお気に入り、ランキング、プレゼント応募、購入までができる。
中1-高3までの女子学生の調査ではユーザーの約9割がLIPS経由で購入したことがあり、拡散と購入が向いているメディアだ。
広告会社のマーケターや、クライアントの化粧品担当者であれば、@cosmeのクチコミをキャプチャや抜粋して、自社や競合を分析することがあるはずだ。
30代以上の女性が使うブランドであれば、TwitterやInstagramを除いて、コスメメディアはおよそ@cosmeを調べておけばよかったが、今後は若年層向けのブランドが出た時はLIPSも合わせてみていかないといけない。
ここ最近、売れに売れているロートのトーンアップUVエッセンスを、@cosmeとLIPSで見てみる。
@cosmeでは、
レーティング4.6点/7点満点
クチコミ数458件
ランキング1位(日焼け止め顔用ランキング)
LIPSでは、
レーティング4.4点/5点満点
クチコミ数872件
ランキング1位(月間ボディランキング)
クチコミではLIPSの方が@cosmeの2倍ほどある。
それぞれのクチコミを450件ずつ抽出してテキストマイニングをかけてみる。
ワードクラウドだと、あまり変わらない。
出現頻度を見ると、LIPSだけに出るワードに、「バレる」「スクール」「涙袋」「ティント」「メンソレータム」「KATE」「GIRLS」「白い」「すごい」「すぎる」「プチプラ」「学校」などがある。
学校に行くときの(バレ・怒られない)メイクとして、トーンアップUVエッセンスが語られている。
プチプラを使ったメイク方法と、○○すぎる、といった若者のコトバで感想が投稿されていることがわかる。
評論というよりも日常の本音という感じか。
そもそもLIPSのクチコミを見てみると、@cosmeとは全然異なる。
@cosmeは割と短い文章で機能や仕上がりが書かれている。
一方で、LIPSは長文で使い方から感想、シチュエーションなど細かに書かれている。
もはやブログだ。
コスメメディアだが、本音を書くブログの延長のような投稿が多い。
さらに、それがシェアしやすく、そのまま気になれば購入できるのが強みだ。
LIPSが今後、ベスコスなど@cosmeのようなランキングによるお墨付きを重視しだすと、プチプラを中心に多くのコスメ企業が殺到するのが想像できるな。