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適したサイズに変えるだけでもイノベーション

コカ・コーラの25年ぶりのサイズ変更が面白い。

剤や機能のコモディティ化が進む中で、中身も大事だけど、外側のサイズや形状を変えるという視点。

 

500mlと1.5Lが主力だったが、350ml、700ml、1.5Lの3種類に変更する。

25年間、変わらなかった容量が変えるのは、とても勇気もいるが、そこに課題を見出したのもすごい。

 

「500mlという容量は本当に正しいのか」

 

米国だと、スーパーが遠方にあるため、まとめ買いが多いので、缶ビールのスレーブのように、4本・6本セットが売れており、セット売りが米国の売り方。

日本でも、新製品を開発するのではなく、既存製品の売り上げを見直して成長余地があるかを探る動きが活発に。

 

自販機とコンビニは、購入後すぐ飲み、短時間で飲み切る「即時消費」だが、スーパーは購入後、家に持ち帰って飲む「将来消費」。

また、自販機とコンビニは自分で飲む「マイ飲み」だが、スーパーは家族などパートナーと飲む「シェア飲み」。

 

そのため、1回あたりに1人が飲む適量の350mlと、2人用としての750mlが作られた。

 

この視点は、化粧品では既に使われている。

容量の多い製品をいきなり購入するにはハードルがあるし、使い切ることが難しいので、小容量のプチサイズが若い子に人気だ。

 

PayPayなどの電子マネーが普及して、財布を持ち歩かなくなったことで、バッグも小型化しているし、サイズを見直すというのは、色々なカテゴリーで有効だろうな。

 

サイズ以外にも、LIONのルックプラスのように、スプレーの形状を工夫して噴射面積を広げた容器も同じような視点かなと。

お風呂をこすらなくていいという洗剤は他にもあったが、多くがスプレーの噴射面積が小さく、なんどもプッシュしなければなかなかったが、噴射面積を広げたことで、楽に散布できる。

 

中身の改善が難しい場合は、外側の見直しも大事。

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Profile

 

千田 智治
Tomoharu Senda

 

広告会社 勤務
ストプラ・デジタル

 

三児のパパ

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