年齢を重ねたせいか、DX!DX!と世の中がDX祭りになっているからなのか、「雲を掴むような案件」がここ数年多い。
個人的に、「雲掴み案件」と呼んでるんだけど。
これまでにないビジネスを作りたい。
コロナを踏まえた、新しいサービスを作りたい。
あのクライアントのDX領域を攻めたい。
それはいいのだが、どこから手をつければいいのか、何をしたらいいのか頭を悩ます相談が多い。
「営業が、何を言っているのかわからない」
「クライアントから、何が求められているかわからない」
「求められているものが明確でないので、何を書けばいいのかわからない」
ふわっとしているけど、何かを出さないといけないという状況が頻繁に発生する。
というか、最近そればっかりだ。
こういう「雲掴み案件」って、目一方強いプランナーと、苦手で筆がとまるプランナーにわかれる。
経験を積んだ年上のプランナーは相対的に強いものの、同じ領域で専門スキルを研ぎ澄ましてきたプランナーは、年次に関わらず苦手意識がありそうだ。
これは、数学じゃないんだけど、解法のストックがいかに多いかで決まる気がする。
しかも、この解法は、よくあるマーケティングの定石/解法ではなく、デジタルやらマーケティングテクノロジーやら、最新情報を踏まえた上での解法の多さ。
つまり、相手が1か2くらいしか情報を提供しない中で、10を想像できる、妄想力、想像力が必要になり、その拠り所に、解法のストックがモノをいう。
(あ~、あの業務のアウトプットのようなことを、いま求められているなぁ)
(はいはい、あのクライアントで提案したようなスキームが欲しいのかな)
という、少ないパズルのピースで、求められる全体像を「如何に早く、正確に」導くかの力が問われる。
これ、伸ばすのは簡単で、毎日、解法をシャワーのように浴び続けて、ひたすらストックを増やす。
ただ、それだけ。
会社内のナレッジシェアを上手く活用して、どん欲に、積極的に、最新情報を摂取しにいく。
バクバクと情報を食べ続けていくと、だんだん、見えてくるものがある。
新聞を読んだことがない人が、最初ちんぷんかんぷんだったけど、だんだん見える瞬間がくる、あの感じ。
このスキルは、社内外含めた対話でも大きな威力を発揮する。
少ない情報で、相手が求めることを早く、正確に捉えることができるので、無駄な会話も減るし、短い時間で芯を食った議論に繋がる。
対話の先読み力にも影響。
ビジネスアスリートじゃないんだけど、毎日コツコツやり続けるやつが勝つ時代。