advertising

炎上した日大アメフト事件からの学び

だいぶ沈静化した感じのある日大アメフト事件。

やっぱり広報系の雑誌ではこぞって取り上げている。

 

世紀のワーストケースとして教科書に載ってもいいくらいあまりにひどい会見や情報公開も、ある意味広告会社からすると学びが多いのも事実。

 

 

5/6日大vs関学のアメフト反則行為が起こる

5/19日大監督の空港での会見

重要なことは話さず埒が明かない、大学名を間違えたりピンクのネクタイなどの不誠実さで、アメフトの問題が日大の問題になる

5/22日大の加害学生が会見

学生本人と両親の会見=学生に責任を負わせて大人は責任逃れという構造に

5/23監督コーチの緊急会見

監督の意図とは異なり、学生が勝手に勘違いして事件を起こしたという説明、「日大ブランドは落ちません」で一躍注目を浴びた監督以上に目立つ広報担当の仕切り

5/29関東学連が会見

監督とコーチの反則行為の指示があったと認定し、除名処分の発表

今、就職活動中の日大生が「あの会見どうなの?」と採用担当者から言われる状況に

 

 

いつまでたっても納得した回答を出さず最後まで後手後手の対応。

 

挽回できる機会はいくつかあったのだが、一つひとつの誤った行動が積み重なり、日大のブランドイメージが大きく失墜してしまった今回の事件。

 

広告会社視点の学びとしては、「炎上は3-4日で収束する」ということ。

(データ元:Y!リアルタイム検索とGoogleトレンド「日大 アメフト」)

 

燃え上がってブランドが失墜するまでの有効期間が3-4日間。

この期間よりも前に沈静化するのがベストだが、燃え始めているならば、全てが燃え尽きるまでに早急に正しい手を打つべきだ。

 

 

また、生活者の納得感の得られる回答を出すこと」の必要性。

 

仮に監督の「潰せ」という指示が「強く当たれ」という意味であって、「そいつを壊せ」という意味でなかったとしても、生活者はその説明ではもはや「納得」ができない。

 

学生一人をさらし者にするような会見をさせておいて、監督に対する不信感が強まっている中、生活者が本当に納得できる回答は「学生に指示してしまった」という発言だったのではないか。

 

この状況では何を発言しても、保身や嘘にしか捉えられない環境だ。

 

 

そして、「ネット内は大きな正義感が働く」ということ。

 

誤った不買運動や、揚げ足を取った炎上もネット内にはあるのだが、正しい方向に群が動くように、ネット内の「正義感」が強く作用し、悪=日大を叩く行動も見られた。

 

8万RTに7.8万いいねの共感。

 

若者の方がしっかりしてるよという声も。2.4万RTに5.2万いいね。

 

メディアに対する批判も。3.8万RTに6.4万いいね。

 

お粗末な対応に対する冷ややかな笑い。4万RTに8.9万いいね。

 

SNSが普及し急速に情報が広まる今の時代、情報の透明化や、誠意ある急速な対応ができないと長年積み重ねた資産を数日で壊してしまう恐れがある。

 

日大は何年もかけてまた信頼を築かなくてはならない。

関連記事

  1. 東京転勤
  2. 髪を真っ黒にした
  3. 購買意欲をくすぐる知識欲とセレクタブル
  4. ひっぱるなぁ
  5. 高解像度に設計するHigh Resolution Marketi…
  6. 何が必要かわからない「雲掴み案件」
  7. おれ火星人
  8. ダイラタンシー

Profile

 

千田 智治
Tomoharu Senda

 

広告会社 勤務
ストプラ・デジタル

 

三児のパパ

My Social Media Account

  1. Facebook
  2. Instagram
  3. Twitter
  4. Booklog
  5. RSS

最新記事

PAGE TOP