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意味のあるブランドっていう機会がめっちゃ増えた

ここ最近、ブランドの価値規定で、役に立つ軸と意味のある軸で整理することがめっちゃ増えた。

役に立つブランドから、意味のあるブランドになりましょう、っていう機会もめっちゃ増えた。

 

まぁ、他のプランナーの企画書でもよく見るので、業界全体で言ってるんだろう。

 

もともと人間には、なるべくエネルギーをコストを使わずに楽に消費したいというエフォートレス欲求が存在し、コロナを機にそれがより加速していた。

デジタルで手軽に消費できるようになり、エフォートレス欲求は更に加速している。

 

シンプルに言うと、コスパという言葉になる。

コスパ=得られる価値÷行動するコスト

 

最近は、タイムパフォーマンス(希少な時間資源を節約する)のタイパや、近づきやすいパフォーマンス(物理的に近づきやすい)のちかパも言われたりするんだけど。

 

そして、このコスパは、機能は高くて価格が安いものを指す、機能対価格を示していたが、冒頭の「意味がある」という軸を入れると、今日的なコスパの定義が変わる。

意味対価格で整理するため、意味があれば高くても買うものか、意味がなくて割高なものかで分類される。

 

高額の時計、服、自動車であっても、自分にとって意味合いが強ければ、それはコスパが良いと判断される。

 

多くの企業が、最近「意味のあるブランド」を目指して、後から意味をつける行動をしている。

いわゆる、パーパスマーケティング。

 

その企業、そのブランドが何故その価値を提供するのか。

 

大きな企業であるほど、パーパスの設計を行ったがそれで満足して、あとはほったらかしになっている。

作るまでは大変。作ったら終わり。

 

そのブランドを開発したときは開発思想は必ずあったはずだが、大きな企業は、担当者が次々と変わり、その意味の伝承が行われにくい。

そのため、ブランドの存在意義を後からつけるという表面的な作業にとどまってしまう。

 

MOTHERHOUSEのように、途上国の素材や職人の手作業で、雇用を守りつつ、素敵なデザインの製品を作ることに賛同して入社したような人材なら、ブランドの意味も最初から理解し、思想が身体の中にきちんとインストールされている。

時には、利益を考えず、顧客のために行動するそのブランドの姿勢にファンは熱狂する。

 

大きな企業との差は、身体の隅々まで、ブランドの意味が理解され浸透しているか、インナーの浸透濃度だ。

 

パーパスづくりや、役に立つ視点は大事だけど、インナーへの教育が最初に必要。

 

しっかり浸透していれば、目の前の利益だけを優先した行動をとることも少ないし、たとえ社内でその思考を持った関係者がいても、いい意味でぶつかり、よいブランドの方向を示すことができる。

 

表面的で売れることを見据えた、モテパーパスの横行から、インナーの内部を奮起させるようなパッションパーパスに思考が変わっていきたいところだ。

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Profile

 

千田 智治
Tomoharu Senda

 

広告会社 勤務
ストプラ・デジタル

 

三児のパパ

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