クラウドファンディングと聞くと、どうしてもキングコングの西野のイメージが浮かんでしまう。
「えんとつ町のプペル」の発行部数は30万部。
「えんとつ町のプペル」を作る際のクラウドファンディングは支援者数が9550人、支援額が5650万4552円。
驚異的!
いまでもちょくちょくクラウドファンディングサイトCAMPFIREをみると、キンコン西野の投稿が増えている。
キングコング西野の個展『えんとつ町のプペル展』を入場無料で開催したい!、支援額が4637万3152円。
クラウドファンディングで講演会のオファーを受けつけたい、支援額が4595万380円。
「レターポット」の開発費用を集めたい、支援額が1122万863円。
「革命のファンファーレ」1万部プロジェクト、支援額が1096万3222円。
天才だろこの人。
モノを作るときにもクラウドファンディングもできるが、販売時のプロモーションとしての個展や講演会、ティザーの盛り上げとしてもうまく活用している。
クライアント内部もモノが売れなくなるとツルの一声で”予算カット”が決まり、マーケティング費が無くなることがある。
そうなると余計、モノを売るための打ち手を作れず、あがくことなく、そのまましぼんでいく運命にある。
クライアントや広告会社も、プロモーション費の捻出のために、クラウドファンディングをうまく活用できないのだろうか。
モノづくりから販売まで、うまく生活者を巻き込みながらやっていかないと、三振かホームランかの二択の「出してみないとわからない戦い」では、挑戦がしづらい。
骨伝導のイヤホンをクラウドファンディングで開発したBoCoは、17年3月からグリーンファンディング上で資金集めを行った。
3か月で支援者7593人、支援額1億150万円を集めた。
鼓膜ではなく骨を振動させるBoCoは、耳たぶにクリップ型のイヤホンを挟めば、耳をふさがずに音を聞ける商品だ。
難聴者向けだけでなく、ランニング時の利用向けとしても賛同者が多かった。
BoCoはクラウドファンディングを利用したのは、開発資金を集めるためではなく、マーケティング効果を狙う目的で利用していた。
支援者=見込み客を開発前に捕まえることができる。
しかも、直接連絡が取れる繋がりだ。
SNSでの話題化といったPR効果が期待できる。
出荷後のフィードバックが取れ、改善へとつなげられる。
テスト販売を通じて、大きく投資すべきかの判断ができる。
といったところが、クラウドファンディングを用いるメリットだ。
企業側がクラウドファンディングを保有するというのも手かもしれない。
ソフトバンクの+Styleや、ソニーのFirst Flightなどがそうだ。
ソフトバンクはプラットフォーマーになることで、早期に有望な商品や開発者と繋がれるのと、ソニーは市場に出す前のテスト販売、登竜門的な意味合いで活用している。
日本ではクラウドファンディングは徐々に受け入れられるようになってきており、1億円を超えるものも増えてきた。
折り畳みができるバイクglafitは、支援額が1.2億円。
イラストレーターさよりの企画制作したアニメ作品NEKOPARAは、支援額が1億円。
上記の骨伝導イヤホンBoCoも、支援額が1億円。
他にも、超小型PCのGPD Pocketは、支援額が9.7千万円。
Hi-Fiサウンド用の完全ワイヤレスイヤホンAir by crazybabyは、支援額が9.4千万円。
海外はもっと進んでいたりする。
効率的に採蜜できる養蜂用の巣箱フロー・ハイブ、支援額は15億円。
ホラー要素の高い本格ボードゲームキンダム・デス、支援額は14.1億円。
アイマスクや枕などの付いたトラベルジャケットワールドベスト・トラベルジャケット、支援額が13.2億円。
写真家デザインによるカメラ用のバッグエブリデーバックパック、支援額が8.2億円。
折り畳み式の電動バイクアーセナル7億円。
マーケティング活用としてのクラウドファンディング、本格的に検討したい。