※広告から、その基になったインサイトや企画等を推察するトレーニングDeconstruction(デコンストラクション)です
※下記は、個人的な推察のため正しいかは不明です
□商品・サービス
・トヨタマーケティングジャパン
・NOAH
・http://toyota.jp/noah/cp/style/■企業・ブランド課題
・若年層を中心としたクルマ離れ■コミュニケーションの目的(何を達成するか)
・フルモデルチェンジしたNOAHのカッコよさ、スタイリッシュさを伝える■ブランドを取り巻く環境(市場や競合の動き)
・電気自動車、ハイブリッド車、燃料電池車など自動車の枠組の拡大
・自動運転など技術の高度化■コミュニケーションターゲット(誰に語りかけるか)
・家族を支える30-40代パパ■社会・生活者インサイト(トレンド、キザシ、価値観、心が動くスイッチ)
・働き方改革に伴うワークライフバランスの推奨
・ライフスタイル、生き方の多様化、価値観の多様化
・逃げ恥の大ヒットで、ガッキーの可愛さをより実感■カテゴリーインサイト(カテゴリの捉え方、選択基準)
・家族ができたらファミリーカー
・イカツイ顔つきのファミリーカーが増えている中、正統派大人スタイリッシュな顔つきはこれからのスタンダード■デバイス・メディア・コンテンツインサイト(接触・探索する情報、入手経路、重視点)
・テレビで車の新しい情報を知りつつも、ネットでの情報確認も怠らない
・企業の伝える一方通行の情報が伝わりづらい、信じられにくい
・2ch、Twitterを中心に多くのガッキーファンが存在
■Reason To Believe(信じられる理由・根拠)
・イマドキのスマートな顔つきのフロントグリル、低床、超ロングスライドのセカンドシート■機能価値(商品・サービスでもたらされる利便性や利益)
・家族の多さ、荷物の多さなど気にしないで運転ができる■情緒価値(商品・サービスを所有・体験することで得られるポジティブな感情)
・快適、心地よさ、居心地の良さ
・友人知人に見られても自信が持てる
■アイデア(課題を解決する発想)
・働き方改革が叫ばれる世の中で、30-40代男性が最も刺さる新垣結衣に「休もう」と言ってもらう
・車で外に出る=「アクティブ」ではなく、それは仕事から離れて「休む」こと、と捉え直した■プロポジション(何をメッセージするか、間接的に伝わるメッセージ)
・NOAHで休もう■トーン(どんな語り口・雰囲気で伝えるか)
・妻であり母であり女性であるガッキーとの新鮮だけど落ち着く雰囲気
・助手席でいつまでも可愛く微笑んでくれる■現状(どう思われているか)
・定番ファミリーカー■将来像(どう変えたいか)
・助手席に愛する人を乗せて走るファミリーカー■キャンペーン名(テーマ、外に出ないことも)
・助手席が主役■アウトプットメッセージ(外に出るメッセージ)
・#金曜日の新垣さん■施策
・コミュニケーションターゲットを3つに分けてそれぞれに施策を実施
・マスで動く人はテレビCMで、いろいろなアプローチが刺さる人はバナーやネイティブアドで、ネットが刺さる人はSNSでの話題喚起を狙った
・トヨタのサイト閲覧者の半数以上がスマホのため、”縦型”のYouTube動画を複数掲載
・連続ドラマのように土日の休み前の金曜日に毎週動画がUPされ、盛り上がりを維持させた□結果
・トヨタのFacebook公式アカウントのいいね!数が10%増加
・動画の総再生回数は、2000万回以上
・HPは40%近くが新規流入
ちょうどNOAHモデルチェンジの時期はニュースで、残業について、働き方についての議論でいっぱいだった。
うまくその世の中ごとをついて、「クルマで出かけよう!」というアクティブ方向ではなく、あえて「クルマで休もう!」と車が提供する価値を変えたことがうまい。
また、逃げ恥の大ヒットに伴い、新垣結衣フィーバーがおこり、このコンテンツの流れもうまくとらえ、NOAHの#金曜日の新垣さんというコンテンツに落とし込んだのも秀逸だった。
逃げ恥の「火曜日のハグ」というフレーズをイメージさせるコンセプトの作り方も面白い。