佐藤尚之さん著の
「明日のコミュニケーション 「関与する生活者」に愛される方法」を読み終わる。
佐藤尚之さんの書籍「明日の広告」の次の書籍。
ソーシャルメディアを核として、生活者のコミュニケーションの変化を丁寧にわかりやすい言葉で書かれた書籍。
ソーシャルメディアの普及は流行ではなく必然であり、企業がどのようにソーシャルメディアと向き合い、活用していくべきかのヒントが沢山書かれている。
佐藤尚之さんの凄いところは、彼の「ネットワーク」と「行動力」にあると思う。
鳩山元首相にTwitterを教えたことで有名だが、3.11の震災直後、松井官房副長官に「民間サイトに政府が情報を提供する」プロジェクトの提案を行い、「助け合いジャパン」の立ち上げを実現している。
ソーシャルメディアで生活者にどのように情報が伝わるか、どの仕組みがベストかを理解した上で、最適な手段を国へ提案。
政府や民間を繋ぐネットワーク力と、それを実現するために動き出す行動力はとても勉強になる。
なお、佐藤尚之さんが電通を退社する前に提唱した生活者消費行動モデル「SIPS」もまとめられている。
「AIDMA」「AISAS」にとって変わるものではなく、ソーシャルメディアが普及した現在「SIPS」という消費行動モデルも考えられるという位置づけ。
新聞やテレビを見ない若者は、ソーシャルメディアなどのWEBコミュニケーションツールで、友人伝いでニュースや新製品情報を知り、興味を持ち、購入を行うという今までとは異なる行動導線を説明している。
その行動導線を理解した上で、「AI」を最適な部分で組み合わせることで、最大限の「Share」「Spread」に繋げていく。
広告会社でデジタルを担当している人間にとって、バイブルとなる書籍だ。
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