「優良顧客なんていないんですよ。優良顧客という言葉が私嫌いなんで、御社も使わないでいただけますか」
某クライアントに言われたことがある。
クライアントによっては、「優良顧客の獲得を今年目指します」と、普通に使っているところもある。
カテゴリーによって、優良顧客という概念がそのまま当てはまるか考えないといけないし、きちんと優良顧客という言葉の定義をして使わないと、不快に思う方がいるのだと学んだ瞬間。
冒頭のセリフを発したクライアントは、耐久消費財カテゴリーのクライアント。
一生のうちに一回もしくは数回しか購入しないカテゴリーの場合、すぐに購入してくれたり、じっくり検討に検討を重ねて買ってくれても、買ってくれた顧客は皆平等であると。
だから、優良も不良もないんだよ、ということを言っていた。
住宅や保険のように、良い条件を選択していくと金額が上がる商材は、高いグレードを選んだりオプションを沢山追加してくれた顧客は、優良顧客と呼べるが、高額だけど一定の単価の耐久消費財を買ってくれる顧客は、購買タイミングに違いはあれど、使ってくれるお金は変わらないので、差をつけて判断しないということになる。
食品、飲料、日用品、化粧品のようなFMCGカテゴリーの場合は、買い続けてくれたり、沢山使ってくれる顧客を優良顧客=LTVの高い顧客と定義することは多い。
その時は、ロイヤル顧客という言葉を使うことが多いが。
週1回買ってくれる、月4本買ってくれるなど、定義と共に使う必要がある。
カテゴリーによって、言葉の使い方を気をつけないといけない。