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柔軟剤にも進出するBOTANISTのライフスタイル戦略

BOTANISTについて何度かBlogで取り上げているが、ヘアケアだけにとどまらず、ボディケアなど他カテゴリにも影響を与えている。

これまでのような、悩みやニーズに対する機能訴求から、シンプルでナチュラルな生活をおくれるというライフスタイル訴求に軸を変えて商品を売る戦略をとっており、しかも大きく売れている。

 

BOTANISTの快進撃は続き、春限定の企画品の販売時には、エッセンシャルやメリットのシェアも抜いて、ラックス、パンテーンに次ぐ業界3位にまでテレビCMを一切打たずにのし上がった。

 

見ていると、毎週欠かさず新しい情報を投下する地道な鮮度維持を続けている。

来週には、ボディ用の角質ケアのシュガー&バタースクラブが販売される。

 

また、新しいブランド「FULLERY BOTANICAL」を立ち上げ柔軟剤市場にまで進出する。

 

BOTANISTの時と同様に、オンラインで先行発売しておき、バラエティショップ、ドラッグストアと順に販路を拡大していく。

新たに市場を切り開き、シェアを伸ばしているのを見ると、ノンシリコンブームを作ったレヴールを思い出すが、異なるのはシャンプーのみで勝負しておらず、ライフスタイル軸で他カテゴリにも浸食しているところだ。

 

 

柔軟剤「FULLERY BOTANICAL」のHPやInstagramを見ていても、BOTANISTの勝ちパターンをきちんと踏襲しており、「お墨付き印」を先に取得している。

楽天グループのフランスのPrice Ministerでウィークリーランキング1位を取得してそれを活用。

また、ヘルスケア大学の認定商品というロゴも取得している。

@cosmeのベスコス並みの難易度ではないにしろ、お墨付き印があると、生活者にとってなんか凄そう、信じられそうとなるのだろう。

 

ジョンマスターオーガニックのような高級感あるボトルデザインは部屋に飾るだけでもお洒落だ。

BOTANISTとは異なるブランドで出している分だけ、白を基調としたデザインではなかった。

 

綺麗なボトルデザインを活かして、Instagramでは生活に溶け込んだ写真を投稿している。

韓国俳優のジェジュンにサンプリングし、俳優側から情報発信してもらうなど、セレブリティ活用も踏襲している。

日本における韓国ブームはかれこれ3-4回目だが、その波に乗るためだろうか。

 

そして、海外セレブに人気な海外商品という”顔つき”で、日本で販売を行う。(実際は純国産商品だが)

 

おそらく、海外商品が好きな情報感度の高い単身女性や、DINKs層が最初に飛びつくと思うが、ボタニカルの自然派を活かして、P&Gの柔軟剤さらさがガッチリ取り込んでいる子持ちファミリー層も今後狙われるかもしれない。

 

BOTANISTのような新しいブランドは、次々とニュースを出し、新規顧客を取り込み走り続けることが最初は必要だ。

そして、取り込んだ顧客をきちんとロイヤル化させ、継続的に使ってもらう層に転換しないといけない。

この辺が、レヴールができなかった部分でもある。

 

もしかしたら洗顔料などのスキンケア、衣類の香りづけ・匂い除去の消臭剤・芳香剤カテゴリにも進出するのかもしれない。

販売元のI-neは自社で商品を作っていないので、OEM先で商品開発を進め、新しいマーケティング手法をどんどんトライしていくのだろう。

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Profile

 

千田 智治
Tomoharu Senda

 

広告会社 勤務
ストプラ・デジタル

 

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