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若者にノスタルジーは効かない

面白い企画書ってところどころ、自分の知らないことや、なるほど、そう言われてみれば、といった要素が含まれている。

いわば発見要素が多い。

自分の知識の範疇、考えの中の企画だと、驚きも少なくなり、読む人に与えるインパクトが小さい。

如何にその範疇を裏切れるか、が大事な気がする。

ティーン向けの企画を考えるとき、ブレストで中学高校の甘酸っぱい表現や、汗水かいた青春ど真ん中表現の案が出やすい。

大人視線で言うとノスタルジー表現か。

でも、そういったノスタルジー表現はターゲットのティーンには実は響きにくい。

個人的にポカリのエールというCMが大好きで、YouTubeでも何度も観て、素敵だなぁと思っていた。

部活で汗かいたあの感じ、廊下を友達と歩いたあの感じ、クラスで馬鹿騒ぎしたあの感じ、と。

胸がぐっと熱くなる感じを覚えるが、それをティーンに見せてみると反応が異なる。

「だから何?」

「学校のいつもの光景だけど」

彼らにとって、当たり前の日常すぎて、驚きや新鮮さがないため、大人が感じたようなノスタルジー感が理解できないのだ。

広告を作るのは大人だし、物買うのは基本大人のため、つい忘れてしまう視点。

子どもの目線でみると、見える光景が異なる。

とはいえ、青春系表現が伝わらないかと言うとそうではない。

シーブリーズのような、胸キュン恋愛表現は昔から変わらずティーンに響く。

あー、こんな恋愛したい、こんな妄想叶えたいという心理をつき、自分の経験外を表現しているため、いいな、と思うのだろう。

若者にノスタルジーは効かない。

忘れないようにしよう。

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Profile

 

千田 智治
Tomoharu Senda

 

広告会社 勤務
ストプラ・デジタル

 

三児のパパ

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