表情解析を使ったテレビCM評価は、インテージだけでなく、TVision Insightsやソフィア・サイエンティフィックなど、いくつかの企業も取り組んでいる。
すでに、TVision Insightsでは、600世帯のTV視聴の計測データを蓄積していると聞いた。
ビデオリサーチのピープルメーターが600世帯で計測しているため、規模は同じか。
表情解析によって、どれくらいTVを視聴したか、どのように反応したかを把握する。
笑顔であれば、楽しい、面白い、好き、可愛いといった意味として捉え、しかめっ面であれば、怒り、嫌悪、悲しみなどの意味で捉える。
継続的にデータを蓄積しているとなると、TVのバイイングのあり方も、視聴率から視聴質への計測にシフトする可能性も。
ティーン向けの商品のCMであれば、ティーンがポジティブに反応している枠を狙って購入する方が効率が良い。
ダイレクト系企業が、BS、CSで費用対効果の良い枠を買っていくように、多くの人が見ている枠ではなく、ポジティブな反応が出ている質の良い枠を購入するという発想になる。
ただし、質が良い=広告が反応しやすいかというと少し疑問だ。
笑顔がポジティブに反応しやすいとなると、バラエティが好反応になってしまうし、夜のテンションでニュース番組を見ると、何も反応が出ないのではないか。
どこまで精度が高く計測できるのか不明だが、メディアバイイングを今後大きく変えるポテンシャルはありそうだ。