advertising

共感のために、リアリティと低クオリティのはざま表現

ハイクオリティ、ハイコンテキストなTHE広告表現から、「セルフィー(自分)」「恋人の撮影(相手)」「カップルで撮影(両方)」のリアリティを重視したイマドキ表現の広告が最近増えている感。

 

「セルフィー(自分)」の場合

 

アリナミン

山本彩がセルフィーをしながら、自分を励ますCM。

あくまでCMというきれいなコンテンツの中で、セルフィーのしぐさをするもの。

 

午後の紅茶

新木優子が自分を見つめなおし、一息入れるCM。

アリナミンと同じで、自分目線で切り取り、自分と向き合った表現。

 

リーゼ

CM表現の中で、指原莉乃がセルフィーで撮ったようなコンテンツを展開。

WEBコンテンツではなくCMなので、左右に空白ができるチャレンジングな企画。

 

 

「恋人の撮影(相手)」の場合

 

NOAH

新垣結衣が恋人にむけて会話するWEBコンテンツ #金曜日の新垣さん

WEBコンテンツなので、TVCMのようなハイクオリティなコンテンツではない。

 

ガーナアイス

恋人の隠し撮り風のWEBコンテンツ。

妄想全開で、恋人の吉沢亮にアイスを食べさせる。

#あざとチョコ とハッシュタグ設定するなど、あえて「あざとさ」を前に出すことで、恥ずかしさややっている感の抵抗を薄くしている。

 

キズパワーパッド

テラスハウスの岡本至恩が恋人役で、彼女とイチャイチャしてたらやけどをして、その傷をキズパワーパッドで治すというWEBコンテンツ。

胸キュンやけどに気をつけて というさっきのガーナアイス並みのあざとさや「あえての」わざと感を作っている。

 

 

「カップルで撮影(両方)」の場合

 

レシピスト

土屋太鳳と横浜流星がカップルという設定で、TVCMを流しつつ、Instagramのストリーズで、もっとプライベート感を出したコンテンツを展開。

カップルでSNSアカウントを共有する、カップルアカウントも作るなど、手がこんでいる。

渋谷駅のホームに、レシピストの期間限定ポップアップストアを展開するなど、TV、デジタル、リアルと、カップルの世界観を作っていて、力の入れようがすごい。

 

これまでの作られた世界観のTVCMやWEBコンテンツでは、つくった感が出てしまい、生活者に広告と伝わり、すぐにシャッターを降ろされてしまうため、最近ではこういった、スマホテイストな手触り感のあるコンテンツが増えている。

自分ごと化させ、共感を得るために、あえてスマホの質感を残し、低クオリティなコンテンツに落とし込んでいる。

 

共感を得るために、レペゼン地球ドームの炎上マーケティングまでいくと、大きなしっぺ返しを受けてしまうこともあるが。

 

スマホテイストなコンテンツに慣れた若年層にむけて、しばらくこの手法でのコンテンツが増えていくと思うが、そのうちそれらも既視感がでて、CMとスマホの中間のミドルクオリティのコンテンツが増えたり、ハイクオリティへの回帰もありうる。

関連記事

  1. AIブームに乗り遅れないように広告会社が取り組む5つの対策
  2. Deconstruction|UQモバイル、だぞっ
  3. ○○ロスは有望ターゲット
  4. ソーシャルメディアマーケター美咲 2年目|池田紀行
  5. スマホのせいで車が売れない
  6. 広告もコネクテッドTVの伸長著しい
  7. 中国のミレニアル世代(80后と90后)の意識・価値観
  8. ターゲット設定の奥深さ

Profile

 

千田 智治
Tomoharu Senda

 

広告会社 勤務
ストプラ・デジタル

 

三児のパパ

My Social Media Account

  1. Facebook
  2. Instagram
  3. Twitter
  4. Booklog
  5. RSS

最新記事

PAGE TOP