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スマホアプリの賞味期限

スマホの世帯普及率が54.7%と、携帯の半数以上がスマホに変わった。(朝日新聞デジタルより

2014年には入れ替わると言われていたがその通りとなった。

今後も、キャリア側では

フィーチャーフォンの出荷台数を減らし、スマホの出荷台数を増やし続けるため

携帯電話は、物理的にスマホに切り替わって行く。

スマホが出てから、感覚的にだがスマホアプリの山場が2回ほどあったように感じる。

一つは、スマホが普及しだしたときに、各企業がこぞってスマホアプリを作り出した。

まだスマホを持っていない人が多かった時期でもあるが、我先にと新しいメディアであるアプリにトライする企業が多かった。

その後1-2年ほど挟んで、もう一度山場があった。

アプリの制作は、凝れば凝るほどお金はかかり、数百万円〜数千万円までピンキリでは有るが

一回目の山場で静観していた企業が、どれくらい投資すれば、どれくらいダウンロードされ、利用されるかという費用対効果を先行企業のCaseをStudyしながら、アプリを作り出した。

その後、大きな山場というよりも、キャンペーンでの利用やブランド毎にアプリが「継続的に」リリースされるようになった。

 

一ユーザーとして、スマホアプリは新しいものは片っ端から利用しているが、PCと比較してスマホアプリの賞味期限は非常に短く感じる。

ダウンロードさせるハードルも大変だが、

1回目の起動で「つまらない」「よくわからない」と感じると

2回目に起動されることはなくなる、使われないアプリアイコン群に入ってしまうように継続利用のハードルも高い。

 

アプリは世界中で、制作、リリースされるため競合が非常に多い領域。

かつ、初回利用(ダウンロード)及び継続利用もハードルは高い。

最近ではアプリダウンロードのためにテレビCMを実施する企業も少なくなく、制作以外にプロモーションにも大幅な予算も必要となってきた。

そうみると、この領域は年々難易度が高くなっていると言える。

 

直近1-2年のオープンデータを見てみると、

スマホアプリは、

ゲーム > SNS > 写真/ビデオ > ニュース/天気

という順に利用されている(mixiより

電車の待ち時間や、友人との待ち時間など、隙間時間に利用出来るため、ゲームやSNSは多くのユーザーに利用されているのだろう。

 

スマホのアプリダウンロード数においては

6-10個 > 1-5個 > 51個以上

という順。(MMD研究所より

おおよそ、

普段利用するアプリが10個以内の層と

色々アプリを入れて使いこなす層に別れるのではないか。

51個以上利用する層は、積極的に色々使い倒したいイノベーター層と推測されるが、全体では10個以内で収まる人が多い。

つまり、10個以内に如何に入るか、というのがスマホアプリの戦いになる。

これは非常に狭き世界での戦いだ。

 

SNSは流行廃りが激しい業界なので

数年という視点で見ると離脱や乗り換えは起こりうるだろうが

例えばLINEのように、SNSという域を超えてコミュニケーションインフラとなったサービスは乗り換えはよほどのことがないとおこりにくいだろう。

乗り換えを狙うのであれば、SNSよりもゲームの方が狙い目ではないか。

 

なお、スマホゲームについて、いつ飽きたかという質問においては

1ヶ月 > 半年-1年 > 3カ月-半年

という順で回答している。(CyberZより

最も多かったのが1カ月だ。

狭き門をくぐって、

ユーザーのスマホの中に入ってもたった1カ月で飽きられる存在になるということだ。

 

アプリについては、

どんなものを作ればよいか、いくらでどこまで作れそうか

という自社アプリについて視点が行きがちだが

市場を俯瞰してみるとかなり厳しい戦いの場であることがわかる。

それを理解した上で、どう戦って行くかをきちんと考えていかないといけない。

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Profile

 

千田 智治
Tomoharu Senda

 

広告会社 勤務
ストプラ・デジタル

 

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