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JINSの価値再定義

イノベーションを起こした事例の中に、JINSが入っているのをよくみる。

特に、パソコンをするときに付ける眼鏡JINS PCが、斬新な視点でかつ、モノもちゃんと売れた実績もあるため取り上げられやすい。

飽和した市場の中で、ポジショニングとアイデアで市場のトップブランドまで、わずか8年でのぼりつめたブランドがJINS。

そもそも眼鏡屋には目が悪い人しか来ない。

マーケットとしても、目が悪い人をターゲットにしている限り、目の良い残りの半分の顧客を捨てていることになる。

そこで、メガネの機能を「視力補正」だけではなく、「目を守る」「よりよく見える」の2つの機能を追加。

それによって、パソコンやスマホのブルーライトをカットするJINS SCREEN(旧JINS PC)や、自分の目の疲れを測るJINS MEME、歪みが少なく対象物をよりクリアに見せるJINS SPORTSの開発に広がった。

他にも、追加料金不要の高品質、低価格での提供もヒットの後押しになったはず。

あと、サングラスが徐々に日本で受け入れられつつあるのも、改めて眼鏡をファッションとして広がった背景にあったのではないか。

東京では昼間、サングラスをかけて歩く女性をけっこうみる。

銀座、新宿、湾岸エリアなどは多い。

日本人は保守的で同質化を求めるため、数年前までは、サングラスをかける人=カッコつけている人、悪い人、顔を隠す人くらいしかかけていなかったように思えるが(推測)、今は、サングラスをかける人も増えているため、ファッションの一部として普通にかけられつつある。

ちょうどそのような背景も、改めて眼鏡の価値を再確認する後押しになったかもしれない。

自社商品とは何か、他社商品が有る中、どのようにポジショニングすべきか。

その視点で飽和した市場もまだまだ拡大でき、かつ市場トップも狙えるようになった好例だ。

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Profile

 

千田 智治
Tomoharu Senda

 

広告会社 勤務
ストプラ・デジタル

 

三児のパパ

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