パリピ。
15年からニュースなどでもよく聞くワード。
早速、博報堂の原田さんが書籍を書いていた。
新潮社
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原田さんの書籍って本当好き。
言われればなんとなく存在していた人物や、クラスタを、沢山の人のインタビューを通じて明らかにしている。
おそらく普段のクライアント業務をやりながら、若手研究も並行して続けているのだろう。
想像しただけで、相当大変。
入社したてのときは、自分が一番若いので、若手の気持ちは誰よりも詳しいという自負があったし、デジタルも普段から使い慣れているのでどの営業やマーケよりも詳しかった。
だけど、年齢を重ねるごとに、当たり前だが、自分より若い世代が毎年入ってきて徐々に彼らの感覚やトレンドについていけない自分に気付く。
昔の貯金でごまかしながら仕事をしていたが、徐々に貯金が底をつき、新しい貯金をするために、類似したクライアントワークをいれて補強したり、ラボやセミナーに参加するなどして食らいつくしかない。
そんな中、毎年のようにトレンドを追い続け、新しいネーミングを付け続ける広告人は、ライバルながら素晴らしいと思う。
書籍の内容としては、パリピを4つのクラスタに分類し、それを解明したもの。
パリピを
イノベーター=フィクサー
アーリーアダプター=パリピ
アーリーマジョリティ=サーピー
レイトマジョリティ=パンピー
と定義。
フィクサーは、トレンドの発信者、もしくは国内にそのトレンドを最初に持ち込む若者のこと。
パリピは、色々な人と繋がりたい、拡散したいという強い志向を持っており、沢山の人と共有しようとする若者のこと。
サーピーは、サークルピープル、大学内の、とくに遊び系サークルに属している若者のこと。
パンピーは、一般ピープル、ごく平均的で地味な大学生のこと。
前作のヤンキー経済がローカルエリアに住む若者の研究に対し、今回のパリピ経済は都会に済む若者の研究だ。
フィクサーとパリピは大きな差がある。
フィクサーは独自の繋がりや、趣味嗜好を極めていきながら、新しいカルチャーを開拓するのに対し
パリピはその文化をみんなとウェイウェイする過程を楽しむ。
楽しむ過程や瞬間がまったく異なる。
この感覚、そのまま結婚、出産し母親になっても引き継いでいるのではないか。
子どもを抱えてリア充な写真でタイムラインを埋め、土日にアクティブに活動する。
ウェイウェイすることが、子育てをエンジョイしている自分を表現し、その数が多いほど良い母としてのポジションも獲得している。
どこにも行かず、友人と合わない生活では不安になる。
若者→結婚後の母親にもなんとなくその流れが来ているのではないか。