石塚しのぶ著の
「ザッポスの奇跡(改訂版)~アマゾンが屈した史上最強の新経営戦略~」を読み終わる。
Looops Communicationsの齊藤さんのBlogでザッポスが取り上げられていたこともありZAPPOSは非常に興味を持っていた企業の一つ。
ZAPPOSの接客は様々な伝説として語り継がれるほど、クオリティの高さはよく知られている。
顧客の感情体験こそが売り物であり、最終的な売り上げへと繋がると考えており、社員それぞれが顧客のために最大限の努力をする。
コンタクトセンターの電話対応は、またとないブランディング機会だと考え、対応時間を設けず、顧客が満足・納得するまで対応する姿勢が凄い。
ZAPPOSを語る上で、「エンパワーメント」というキーワードが出てくる。
この「エンパワード」とは、社員の自主性を重んじて、自立的行動や発想を促す環境を作ることを意味する。
型にはまった接客ではなく、社員500人いたら500通りの「味」があると考え、社員の自主性に任せる会社の文化を持つ。
「顧客が熱狂するネット靴店 ザッポス伝説―アマゾンを震撼させたサービスはいかに生まれたか」も併せて読んだ。
こちらは、ZAPPOSの歴史を具体事例を含めまとめた書籍。
書籍の言わんとする核の部分は、両書とも同じ。
この書籍の通り社員一人一人を信じ、接客もここまで徹底して行っている企業が他にあるだろうか、といえるくらい接客のレベルは突出している。
どの企業もお手本にすべき企業の姿だ。
もちろん、このZAPPOSを目指すことは大切だが、実現できているのも、この企業規模であるからというのも少なからずあるだろう。
社員が大きくなり、更なる売り上げ拡大を目指すようになると、社員の質の低下や接客におけるコスト削減は議題にあがるはずだ。
2009年にAmazonに買収されたZAPPOSだが、同じようなビジネスモデルのままで売り上げを拡大し続けることができているのか気になる。
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