マズローの自己実現理論って、人の欲求を5段階に分けたものだが、最近、新たに存在すると言われる6段階目の「自己超越欲求」にフォーカスした議論をよくする。
これは、D2Cブランドを読み解くときに使いやすいというのも要因な気がする。
そもそも5段階の方は、下から、生理的欲求、安全欲求、社会的欲求、承認欲求、自己実現欲求。
で、一番上の自己実現欲求が満たされる時代に、一番上に行ききった人が、すべてを満たされたかというとそうではなく、何か満たされない気持ちが何故か残ってしまう。
そして、他の人や地球や環境といった博愛や奉仕の行為によって自分が満たされるといった6段階目の自己超越欲求という視点がでてくる。
環境に配慮した剤/成分で作られたallbirdsやPublic Goods、Everlane、Reformationなど、これらD2Cブランドを熱狂的に愛するファンの心理を読み解いていくと、6段階目の自己超越欲求というのが説明しやすい。
とはいえ、これはカテゴリや国によってバッチリあてはまるものと、まだまだ時間がかかるものがある。
日本においても、レジ袋の有料化が始まったことで、環境意識が一層意識されるようになったが、まだ環境のために商品を買う国民性ではない。(一定数はいるとしても)
ヨーロッパでは、動物実験が禁止だったり、ナノ配合禁止といった、環境配慮が定着しているから、自分以外のもののために行動することが受け入れられやすい。
だから、ヨーロッパではそういった視点のブランドが生まれ、ファンに支えられる構造ができている。
もちろん、日本でも色々な雑誌でサステナブル特集はされているし、そういった商品は確実に増えている。
ただ、日本でそこがメジャーになるには、もう少し(あと数年?)は時間が必要じゃないかな。