シャーリーン・リー/ジョシュ・バーノフ著の
「グランズウェル ソーシャルテクノロジーによる企業戦略 (Harvard Business School Press)」を読み終わる。
現在のソーシャルメディア動向を学ぶにあたって、一番最初に読むべき書籍がこのグランズウェルだろう。
「ソーシャルメディア」自体がややバズワードになっている昨今、生活者はどのようなメディアに触れており、そのメディアを通じてどのようにコミュニケーションを取っているかを一から理解することができる。
なお、グランズウェルとは社会動向であり、人々がテクノロジーを使って、自分が必要としているものを企業などの伝統組織ではなく、お互いから調達するようになっていることを指す。
テクノロジーの進歩が速い中、そのグランズウェルに抵抗して滅びの道を歩むのではなく、グランズウェルに飛び込むことで、ビジネスを成功させる企業の事例が豊富にまとめられている。
P&Gのビーイングガールの事例は興味深い。
顧客の声を傾聴することの大切さを理解し、商品をテーマとするのではなく少女の問題をテーマにしたコミュニティを作ることで、顧客の悩みを理解し、商品開発に活かすという良いスパイラルを作っている。
長期的に取り組む覚悟がないなら中途半端に手を出さない方が良いが、腹をくくってグランズウェルに飛び込むことがこれからは大切であるとのこと。
翔泳社
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