今月の事業構想を読みながら、いろいろな業種でAI化が進んでいるんだなと驚いた。
リクルートのような膨大なデータを保有する企業はわかるが、農業もAI化が進んでおり、病害虫や最適な肥料の量やタイミングを計算し、収穫の時期を予測するなどでAIが使われているようだ。
「データドリブンで野菜を筋肉質に」という記事の見出しも時代が変わった感がある。
月刊事業構想 (2017年4月号『AI時代のビジネスモデル』)
とくに昨年から、AIブームが来ており、なんでもかんでもAIとつけとけばよい的な風潮がある。
よくある診断コンテンツがAIをベースに作られており、なんとなくイマドキ感を出しているのがあるけど、正直AIである意味あるのか?本当にAI使っているのか?と思うことが度々ある。
まぁ、そのへんは置いといて、ユーザーの感性を学習して、それが広告配信にうまく活用されていくとうれしい。
Instagramを起点に、画像でのコミュニケーションが活発化しており、これまでのブログやTwitterのような文字ベースの投稿から画像投稿へと生活者のコミュニケーションがシフトしている。
そうなると、生活者の嗜好を判別するには「画像認識」が必要となってくる。
ファッション系ECなどは高い画像認識エンジンを自社で開発しているところが多く、類似した服の検索ができたりするが、もっと高速で高度な判別を他の画像で応用し、広告配信に使えないかと思うことがある。
例えば、メイクやヘアスタイルなど、人間だとわかるような微妙な違いやトレンド感を画像認識で正確に把握し、その人にあった化粧品やスタイリング剤の広告を提示する、などだ。
昨年の8月、FacebookがAI画像認識技術DeepMaskをオープンソース化し、色々な人の力を借りて画像認識技術の精度をより向上させようとしている。
SNS企業は自社の膨大な情報からいかにマネタイズするかを考えるので、投稿されているFacebookやInstagram内の画像認識の精度を高めたいと思うのも当然の流れだろう。
スタートアップのGumGumは、画像や動画から、関連した商品広告を配信する技術を持っているようだが、そういった技術がSNS企業各社が保有し、ターゲティング広告の一種としてリリースされる日が早く来るとうれしい。
また、膨大な画像をもとに、適切にクラスタを作る技術があると、ターゲット像を作る上で便利だし、投稿される画像群から次のトレンドを把握できる、兆し発見技術も出てくると、広告会社としては助かる。
会社入社時、自己PRの場だとかいう意味のわからない先輩の無茶ぶりで、オープンソースのOpenCVを用いて、画像認識プログラムを作ったことがあるが、こんな技術何に使うんだろうとあまり必要性を感じなかったのを覚えている。
でも、数年たってやっと画像認識の必要性を感じるようになった。
早く画像から嗜好を把握して広告配信に活用できるようになると良いのだが。