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枠に収まらない選択肢 10年目のボヤキ

先週の「本田圭佑がカンボジア代表の実質的な監督になった」というニュースを聞いて。

 

全然、自分とはジャンルも立場も違い過ぎるけど、広告会社社員としてすごい考えさせられるニュースだった。

彼の、サッカー選手としての「枠に収まらない」という選択肢自体に、心にぐっと響くものがあった。

なんとなくだけど、自分はこのままこれからも、ストラテジックプランナーという肩書で過ごすことになり、何年後か十何年後か、結果や運などもろもろが重なってそのラインの役職に上がり、そして徐々に現場から離れていきつつも、ストプラという領域を見ていくことになるのかなー、とぼんやり考えていた時期だった。

広告会社に入社して10年目という節目でもあり、自分がスペシャリストになるのか、ジェネラリストになるのか、それとも別の何者かになるのかが常に頭をよぎる時期なんだけど。

 

自分の将来の行先は、どうしたらベストなのかと思っていた時に、そのニュースを見て考えてしまった。

本田圭佑。

ワールドカップに出場する前は散々叩かれていた。

 

ほとんどプレーする機会もないなか、ミランにずっと居座り、給料泥棒と多くのメディアから叩かれていた。

でも、ワールドカップでベストコンディションに持っていくために、どれだけ叩かれても動かなかった。

 

ずっと先をきちんと見据えていたから近視眼的には動く必要がないと。

今年のワールドカップ、ハリルの冷遇から直前に西野監督に代わり、無事、出場と活躍ができた後、ウィル・スミスと新ベンチャーファンド設立のニュース。

サッカーだけでなく世界の経済にも興味を持ち、5年後、10年後に世界で雇用を創出し、今よりもマシな世界を作ることで、子どもたちも好きなサッカーができるようになると考えての行動のようだ。

 

現役を引退した後、スポーツ解説者になったり、コーチや監督になるという先人たちが進んできた「先の見える道」を選ぶのではなく、もう少し大きな視点でできることを現役の段階から考え、行動に移している。

そして、今回のカンボジアの実質的な代表監督兼ゼネラルマネージャー就任を発表。

オーストラリアのメルボルン・ビクトリーで現役プレーをしつつも、カンボジア代表を指揮。

SNSの「枠に収まらない」という言葉通り。

 

なんか、そういう考え、自分は忘れていたなぁと。

入社したてのときは、あれもやりたい、これもやりたい、この会社を俺が変えてやるとか鼻息荒く発言してた時期もあった。

入社時のスピーチで壇上に上がってフカしてたのも恥ずかしい。

でも、あれもできない、これもできない、目の前のことも全然できないという、入社直後のあるある的なつまづきを経験し、だんだん、みんなと同じ普通の考えになっていってたような気もする。

そして、子どもも生まれ、視線は常に家族の方に向き、あまり冒険しない選択をしていたのではないかと思うこともある。

枠に収まっていたら普通のオッサンになるよと。

みんなと同じになるよと、10年前の自分が責めている。

じゃあ、何をすべきか、入社前の頭に戻ろうと一週間色々考えてしまった。

広告会社として広告枠だけ売りつづけるだけではこの先、ひたすらコストを叩かれ、競合ばかり増え疲弊するのが見えている。

広告主側はデータ購買を加速度的に進め、広告会社では太刀打ちできない領域まで正直きている。

総合代理店は、「あいつらデジタルのプランニングはできない」とも度々言われ、デジタル専業がここぞとばかりにマスの費用を食いに責められている。

 

いま、広告会社が提供できるバリューって何なのかとも考えさせられた。

このままでは、きっと幸せな仕事は待ってないよなと。

自分の世代は、その過酷な環境から逃げきれないよと。

広告会社だからこの仕事、このやり方という考えを捨てて、広告会社なのにここまでやるとか、これからの広告会社はここまでやらないと生き残れないという考えを持ち、「枠に収まらない」アクションをしてみようと思った。

 

(やめるわけじゃないんだけど)それに向けて仕込みもしつつ、色々上層部に相談をしてみよう。

きっと、上の人らはネガティブなことばかり言いそうだけど、熱量がある方に人は最後乗っかると信じて、動いてみようと思った。

 

年を取ると、もっとしがらみが多くて新しいことをチャレンジできなくなると思うし、今しかできないなら、存分にチャレンジして、大きく失敗すれば良いのではないか。

広告会社の仕事、一歩前に進めるアクションに繋がると良いな。(来週、上層部に相談だ)

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Profile

 

千田 智治
Tomoharu Senda

 

広告会社 勤務
ストプラ・デジタル

 

三児のパパ

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