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プロモーションにおける良いアイデアとは

最近ちょっと感じていたこと。

 

ここ数年、色々な商材でキャンペーンプランニングをしてきて、「あ~、このプロモーションアイデアいいな」と感じるものは大きく二つに分類できる。

 

「ビッグアイデアとスモールアイデアの掛け算型」「スモールアイデアをコネクションしたうねり型」かなと。

 

プロモーション設計前に、課題設定やKPI設定を行うなどは当然、前提なんだけど。

 

その上で、ついクライアントが「おー!それ、是非やりたい!」と前のめりに言いたくなったり、「超面白そう!○○や△△をするとか、いろいろな展開が期待できるね」と、関係者のモチベーションがグッとあがるような案がでるのは理想だ。

 

逆に、代理店の提案でイケてないのが「スモールアイデアのフラッシュ」であって、クライアント内部でも同じようなアイデアはもう何か月も前にでたわ、というもの。

 

そもそもクライアント側は何年もかけて研究・開発を繰り返し、商品をつくり、それを事業としているのもあり、代理店なんかよりも何倍も何十倍も考えている

 

パッとひらめいたスモールアイデアはクライアントも既に考えているし、ドヤ顔でもってこられても、提案された側は怒りに似たがっかり感を覚える。

 

代理店に求めるのは「自分たちには思いもつかないビッグアイデア」だ。

 

ここ最近よかったなと思うビッグアイデアの例に、世の中が動く時間軸をうまく活用したもの、たとえばエイプリルフールやハロウィンなどの時事ネタを入れたものだったり、企業単位のコラボレーションを組み込んだもの、たとえば大手エンタメ企業とのコラボや渋谷区みたいな巨大な街とコラボみたいな、視点がひとつふたつレイヤーが異なったりしたもの。

 

担当者のコネクションがないとフィジビリティすらわからないようなアイデアが組み込まれていると、クライアントの反応が違う。

 

大事なのは、そのビッグアイデアにスモールアイデアを掛け算すること。

 

その時事ネタやコラボを箱として、その中に、インフルエンサーを活用した企画だったり、ターゲットのインサイトを突いたコンテンツを入れ込んでいくと、リッチで大きな展開が可能なアイデアになる。

 

ビッグアイデアだけで終わらず、中身(スモールアイデア)まで設計が大事ということだ。

 

 

もう一つの「スモールアイデアをコネクションしたうねり型」というのは、一つひとつは小さな施策になりがちなのを、きちんと施策Aを濃い人にあてて、その人がさらに施策Bを通じて友人に伝え、その反応を施策Cでより拡大して広げる、みたいなスモールアイデアを雪だるま式に大きくして、飛び切りの「うねり」をつくるタイプのアイデア。

 

これは、「プロモーションの核」となる資源をどう設定するかという視点を持つ必要があり、たとえばタレントを餌にそのファンを情報拡散装置と考えるであったり、生活者の反応やブランドの捉えられ方が時系列でどのように変化していくのか、シナリオライター的な視点が必要だ。

 

うねらせるには時間軸を伴うアイデアが必要で、色々なストーリーを考えるトレーニングをしてないとなかなかできない。

 

時間がかかるから代理店側も得意な人はあまりいないのが実情。

 

ただ、手間暇かけてシナリオを作るのは、クライアント側ではなかなかできないので、ここも実は代理店が力を発揮すべきところ。

 

具体的な案件を出して説明するのがちょっとできないけど、色々な案件や沢山の提案を見てきた中で、プロモーションにおける良いアイデアは、「ビッグアイデアとスモールアイデアの掛け算型」「スモールアイデアをコネクションしたうねり型」のどちらかを満たしたものだなと個人的には思っている。

 

まぁ、どっちにしても大変なので、汗をかくことは必須なんだけど。

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Profile

 

千田 智治
Tomoharu Senda

 

広告会社 勤務
ストプラ・デジタル

 

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