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人は飽きる そして原点回帰する生き物だ

人ってつくづく『飽きる生き物』だなぁと思う。

 

ソーシャルの動向を見ていても、少しでも負荷がない方へ人は動いている。

ブログが流行り、文字と写真で情報を発信するようになり、その後、短文で即座に繋がっている友人と情報を共有できるTwitterが人気になった。

 

更に、画像や動画など、文字だけではなく、リッチな情報を共有することができ、いいね!やシェアで共感を表現できるFacebookが流行った。

友人と繋がり、懐かしい友人の近況を知ること、普段リアルの場では知らない周りの友人の近況を知ること、今の自分の充実度を発信して自分ブランディングを構築するなどの楽しさを感じるようになる。

 

友人を見つけたり、普段見えていない友人の情報を知ること。

つまり『発見』が面白さであり続けるモチベーションとなる。

 

だが、そのうち自分の発信した情報に対する周りからのレスポンスが気になり、情報を発することが億劫になる。

色々な人と繫る楽しさを感じていたが、ある時から、繋がりが増えることで、人の目を気にした投稿になってしまい、投稿自体がストレスを感じることになる。

これまでなら何気なく投稿できたことが、こんな情報では投稿できない、と投稿を控えるようになる。

また、流れ続けるタイムラインを追いかけ、周りの進んでいく時間の流れをキャッチアップしていくことに疲れ、見ることすら億劫になる。

 

そんなストレスを感じているところに、画像だけでコミュニケーションができるInstagramが登場し、その手軽さが好まれ、一気に人気となった。

画像加工アプリやフィルターを使えば、数タップでいい感じの写真が投稿できる。

手軽に自分ブランディングが続けられるのだ。

 

人は負荷があると、億劫になり、最後、飽きてしまう。

いつまでもモチベーションを保ちつづけることが困難な生き物なのだ。

 

そして同じように、人は原点回帰する。

 

あるバラエティ番組で、JOL原宿の特集をしていた。

JOL原宿は女子高生が集まる若者の人気スポットだ。

 

いまの女子高生はスマホネイティブであり、スマホで当たり前のようにコミュニケーションを行う。

コミュニケーション機会が増えることで、喧嘩やいじめの機会も増えていく。

 

最近では、LINEなどで行われた友人とのコミュニケーションをスクショして、他の友人に共有し、悪口を言い合う、ということが実際に起こっているそうだ。

ちょっとした失言なども、ログとして残るため、その情報が他の人とのコミュニケーションネタになってしまう。

 

そして今、女子高生は、スマホ上でのコミュニケーションがログとして残ることを恐れ、リアルの場でコミュニケーションをするようになったようだ。

JOL原宿に集い、直接人と向き合いコミュニケーションをする方が楽だと感じるようになった。

 

コミュニケーションの原点回帰だ。

 

 

便利なツールの裏側で、人に与える負荷は色々な場面で顕在化し、負荷のない形、この場合はコミュニケーションの原点回帰として「やっぱり人と会って話す方が楽」となるのだ。

 

広告業をやっていると、原点回帰なんて山のようにある。

デジタル化が進んだ後、キャンプや自然が見直され、再度キャンプブームが来た。

 

 

震災の後、やっぱり家族との時間が大切だと気付き、家族とでかけたり、食事をとる傾向に戻った。

人間回帰、家族回帰という元の場所にもどるのだ。

 

人は負荷のない、自然で楽な環境が一番適している。

Instagramの次は、自ら投稿しなくても、自動的に心を読み取り情報発信してくれるようなサービスに流れていくのかな。

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Profile

 

千田 智治
Tomoharu Senda

 

広告会社 勤務
ストプラ・デジタル

 

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