昨年9月に発表した資生堂の新ブランドPLAYLISTがデジタルを活用してチャレンジングな取り組みをしている。
ターゲットは仕事と子育てに追われる20代後半〜30代女性。
化粧品売り場でカウンセリングを受けて、自分に合った化粧品を買いたいけど時間がない人たち。
PLAYLISTは、化粧品売り場に行かずとも、デジタルを通して、1to1マーケティングができるプラットフォームだ。
サイトから2000円ほどのアーティストキットを購入し、アドバイスを受けたいメーキャップアーティストを選択。
そして自分の顔写真をアップして、希望するメークイメージなど質問に答える。
メーキャップアーティストは、一人一人に合わせたプランを作成し、その人に合わせたキットを届ける。
デジタルを通してカウンセリングを受けられ、資生堂商品に落ちる仕組み。
初月は20-30代を中心に200-300人の購入者を獲得。
色々なテクニックをもつアーティストから好みのアーティストを顧客が選ぶところはデジタルでないとできないし、アーティスト側もこれによってファンや顧客を獲得でき新しいビジネスを創出できる。
既存のビジネスをデジタルシフトさせるアイデアは担当者であれば当たり前に思いつくだろうが、それを実行するところでおそよ進まないことが多いだろう。
新しいことに対する反対勢力が発生しやすい。
それによって既存顧客を食い合わないか、クレームが増えたらどうするのか、投資に対するリターンが見えない、似たような事例を出せ、など。
PLAYLISTはそうした上層部の理解もあったのだろう。
PLAYLISTからわかるのは、顧客のニーズや悩み、利用のタイミング、頻度、アーティストの人気など、デジタルなので沢山あり、失敗しても今後のビジネスに繋がるだろう。
化粧品は単価も高く、一人一人に合わせた商品の選択肢が多いので成り立つがトイレタリー商品では成り立たないビジネスなのかもな。