Deconstruction

Deconstruction|WE’RE THE SUPERHUMANS

※広告から、その基になったインサイトや企画等を推察するトレーニングDeconstruction(デコンストラクション)です
※下記は、個人的な推察のため正しいかは不明です

□商品・サービス
・Channel 4
・WE'RE THE SUPERHUMANS
・https://www.youtube.com/watch?v=IocLkk3aYlk

■企業・ブランド課題
・生活者がスマホシフトしている中、改めてテレビを観ることの促進

■コミュニケーションの目的(何を達成するか)
・パラリンピックを通じてChannel 4の視聴率獲得
・障害者の話題を自然に話すことができる空気作り

■ブランドを取り巻く環境(市場や競合の動き)
・放送局同士のチャンネル争いよりも、そもそもテレビを観ずスマホに時間を取られている

■コミュニケーションターゲット(誰に語りかけるか)
・オリンピックは観るがパラリンピックはこれまであまり関心のなかった人
・障害者に対して関心の低い20-30代

■社会・生活者インサイト(トレンド、キザシ、価値観、心が動くスイッチ)
・障害者が関与するとセンシティブなテーマになりがちで気軽に会話にできない
・制約をものともせず、限界に挑戦することに強く心が打たれる

■カテゴリーインサイト(カテゴリの捉え方、選択基準)
・オリンピックには興味を持つが、パラリンピック開始時にはその熱が下がっている
・盛り上がりに欠けるとどこか感じている

■デバイス・メディア・コンテンツインサイト(接触・探索する情報、入手経路、重視点)
・SNSの友人知人フィルタを通じて話題になっているコンテンツに興味を持つ
・リアルタイム視聴への興味、価値を感じられていない

■Reason To Believe(信じられる理由・根拠)
・パラリンピックは世界中のスーパーヒューマンが集まる大会

■機能価値(商品・サービスでもたらされる利便性や利益)
・なし

■情緒価値(商品・サービスを所有・体験することで得られるポジティブな感情)
・創造を超える驚きと、ハンデを超越した活動に対する賞賛

■アイデア(課題を解決する発想)
・障害者を、身体的なハンデがありながら驚異的な活動を行うスーパーヒューマンと捉える

■プロポジション(何をメッセージするか、間接的に伝わるメッセージ)
・世界中のスーパーヒューマンを集めた競技大会をChannel 4で観よう

■トーン(どんな語り口・雰囲気で伝えるか)
・しんみりするのではなく、音楽を用いて明るくポジティブに
・圧倒的で鮮やかなパフォーマンスで驚きを持たせテンポよく

■現状(どう思われているか)
・パラリンピックに興味を持ったことがない

■将来像(どう変えたいか)
・パラリンピックはオリンピック以上に凄い人達の競技大会だ

■キャンペーン名(テーマ、外に出ないことも)
・Yes, I Can! WE'RE THE SUPERHUMANS

■アウトプットメッセージ(外に出るメッセージ)
・WE'RE THE SUPERHUMANS

■施策
・140名ほどの障害者による超人技を繋いだWEB動画を制作し配信
・義手のベーシスト、全盲の女性ピアニストなど世界中から障害者を集めたジャズ楽団The Superhuman Bandを結成した演奏、音声ガイド、手話を付けた動画制作など細部まで設計

□結果
・動画配信後数週間で、過去SNSで最もシェアされたオリンピックCMの第2位
・イギリス人口の半数がChannel4でパラリンピックを視聴した
・視聴者の70%以上の人が「障害者の話題をより自然に話すことができるようになった」と回答
・60%の人が「障害者についてのイメージがさらに上がった」と回答

障害者は超人であると定義することで、超人達をあらゆる角度から映すコミュニケーションを設計。
全くネガティブさを残さないポジティブでテンポの良い描き方で、パラリンピックに興味を持たせている。
世界中の誰もが納得するアイデアと高いレベルでのアウトプットだ。

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Profile

 

千田 智治
Tomoharu Senda

 

広告会社 勤務
ストプラ・デジタル

 

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