見城徹、堀江貴文など大物著者を落とし、ヒットを連発する幻冬舎若手編集者の箕輪厚介さん、最近メディアに露出したりと勢いあるなーと思っていた。
そもそも幻冬舎には見城徹社長自身が猛烈に熱い人で、石原慎太郎や村上龍など、次々と大物著者を落とし大ヒットを連発していたが、後継者が幻冬舎から出てきたのかもしれない。
そんなとき、電通を辞めて独立した岸勇希さんの書籍「己を、奮い立たせる言葉。」を購入。
巻末で、この書籍も箕輪厚介さんが口説き落として出した書籍なんだと知り驚いた。
幻冬舎 (2017-10-28)
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巻末の言葉より。
「箕輪厚介」という編集者は、熱い男でした。
7回断って、2回無視しても、10回情熱をもってこの本を書くことを依頼してくれました。
情熱には情熱をもって応える。それが私の流儀です。
岸さんならではというか、真の情熱には人を動かす力があるということか。
競合コンペ3年間無敗、負け方がわからない、など名言が多い方だったが、TwtiterやFacebookでは夜中の3時や5時とかに普通に仕事をしている状況をつぶやかれていたので、どのような書籍がでるのかとても楽しみにしていた。
「己を、奮い立たせる言葉。」の中からも気になった部分をいくつか抜粋。
・追い込まれて、折られまくって、「あぁ、もうどうでもいい」となったときこそ、一番大事なときだから踏ん張る。
・考えるのは、呼吸と一緒。
・自分のアイデアは、いじめ抜くことで研ぐ。
・「思考力」より「思考量」。その案件について地球上で一番考えている人間であれ。
・やる以上徹底的にやれ。敵の頭と胴体が離れるのを見届けるまで、手は止めるな。
・プロジェクトが上手くいかなかったとき、徹底した「愚か分析」で、誰が愚かだったか犯人捜しをする。
・「頑張れ」と檄を飛ばすより、自分が頑張っている姿を見せることのほうが大事。
・残念ですが、頑張ったとか、どうでもいい。
・焦るな。沈むときを耐えて、次の次に備えよう。遠回りをしよう。
・道筋なんて知らなくても、歩み方なんて知らなくても、強烈にゴールを見据えれば、きっと辿り着ける。ただし、強烈に。強烈に。強烈に。
・最終的には「勝つまでやる。」
結果重視。
結果至上主義。
勝たなくては意味がないし、勝てなければそれは努力ではない。
勝つために圧倒的に考え、その案件について地球で一番考えている人になる。
呼吸と同じくらい考えることを当たり前に徹底的に行う。
自身のアイデアを様々な角度から疑い、いじめ抜く。
アウトプットの精度をとことんまで疑い精査していく。
ちょうどこれを読んだとき、以前ブレーンから出た「トップクリエイターのアイデア発想法 企画プレゼン術」に書かれていたことを思い出した。
この書籍は、広告業界のトップクリエイターがどのようにアイデアを発想し続けているか、そのノウハウをまとめたものだ。
ブレーン 特別編集 合本 トップクリエイターのアイデア発想法・企画プレゼン術
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ケトル嶋浩一郎さんの言葉。
アイデアを出すために大事なのは、とにかく圧倒的な物量のインプットを持つことです。
私の場合は、「メディア」と「人」が主なソースで、半々くらい。
外出時も情報に触れ続けています。
特に意識して見るのは、車内吊りの雑誌広告。
週刊誌や女性誌の吊り広告はそんなちょっと先行く現象のヒントの塊です。
1日1回は本屋に行き、ランキングコーナーなどもチェックします。
雑な情報の中に身を置いて、絶えず情報をピックアップできるようにすることがアイデアを思つくためには大切だと思います。
いちいち引き出しを開けて探すのではなく、引き出しの中に身を置く感覚。
mixiでは、ネイルの愛好家など、自分が絶対に属しそうにないコミュニティに参加したり。
情報の中に身を置いて常に情報のシャワーを浴びることでアイデアをすぐに取り出せるように備えている。
くまモン開発の佐野学さんの言葉。
本、雑誌、DVDは、気になったら迷わず買います。
本は月に数十冊、雑誌は月50冊以上になるでしょうか。
テレビ番組も気になるものはすべて録画して見ています。
自分の脳の外にメモリを増設するかのように、知識を集めています。
博報堂佐久間英彰さんの言葉。
テレビは気になる番組をすべて録画して毎日チェックします。
1日正味8時間程度を録画して、家で2倍速でチェック。
面白いもの、仕事に使えると思ったものはクリッピングしてMacに転送してiPad用データに変換します。
ジャンル問わずチェックしています。
さらに、テレビを音声で聞きながら並行して、世界中の面白いブログをチェック。
ここで気に入った記事や情報を個人ブログにためておきます。
自分で思いついたアイデアはノートに記入し、一冊書き終えるごとにスキャン。
ページごとに「いつかやりたい」「広告のネタ」などのタグをつけてEvernoteで管理しています。
外付けの脳の一部として情報ツールを活用している感じでしょうか。
有名クリエーターの行動に圧倒的なインプットがある。
アイデアは既存アイデアの掛け算という考えもあるし、優れたアイデアのために普段から膨大な数のインプットを続けている。
一つひとつの事象をタグをつけたりクラウドで管理したり、ノートに書き留めたりと人それぞれのストックの仕方はあるが、何故その事象がヒットしたのか、気になったのかを後からしっかりと分析している。
何が売れるキーとなったのか、逆に何が足りなくて市場から撤退したのかなど。
書籍「己を、奮い立たせる言葉。」や「トップクリエイターのアイデア発想法 企画プレゼン術」でわかることは、広告会社で活躍している人は、圧倒的なインプット、人一倍の思考量、そして徹底的に結果にこだわるアウトプットを常に続けていることだ。
全ては仕事にどれだけ情熱を持てるか、どれだけその仕事を愛せるかが続けるモチベーションになるだろう。