景気が回復しているのか、ここ最近、競合案件が増加している。
そして、競合相手に、だいたいコンサルが入っている。
入社した当初、デンパクエーディーケーと言われ、途中からデジタルな波が押し寄せ、競合相手がサイバーになり、そしてここ最近は、コンサルがほぼ競合に入っている。
自分が、デジタルとか、DXとかOneIDとかの案件が多いからなのか。
デジタルな波が押し寄せたときに、GoogleやFBなどデジタルメガプラットフォーマーへの転職が増えたが、最近はコンサルの広告インタラクティブ部隊への転職が目に付く。
(ベンチャーへの転職や起業も多いけどその話はまた今度)
高い年俸で引き上げているのか、経営領域からシステム導入まで、広告会社以上の領域をワンストップでやり切れるダイナミックさが面白いのか、転職理由は人それぞれだけど、入社して10数年、広告会社を取り巻く環境がここまで大きく変わるのかとびっくり。
まぁ広告会社も、AX~DXと領域を拡げ、こちらもコンサル領域に参入しているというのもあるんだけど。
コンサルはコンサルで、お金の稼ぎ方がお上手で、クライアントの相談に乗りますよ?と壁打ち相手になることでFEEを稼ぎ、相談ごと聞きながらこういうこと?と資料にまとめていくことでもFEEを稼ぎ、あっという間にあらゆることを「稼ぎゴト」にしていく。
この辺は、僕ら広告会社も見習うところがある。
一方で、クライアントは新しいものが好きだ。
コンサルの広告インタラクティブ部隊は、メディアでもよく取り上げられるし、グローバルでは受賞も増えており、「勢い」を感じるのはとてもわかる。
ただ、コンサルのお上手なケイパ提案をお買い上げしたあとに、出されたクリエーティビティの貧弱さや、生活者に提供する提供価値の弱さに困り、結局広告会社に泣きがはいることがある。
すべてがそうだとは思えないけど、少ないリソースで見た目をつくるのはうまいけど、中身がまだ揃っていない過渡期なんだろう。(もちろん、個人の意見です)
また、広告会社とコンサルで手を組んで提案というコラボ型の進め方も増えている。
一緒にやっているコンサル会社の人は頭キレキレで、ストプラの自分の資料に、ヌケモレやロジックの甘さを指摘することも度々。
一緒に組むことで、右脳と左脳のバランスの良い高度な設計が実現できるというメリットもある。
クライアントにとって選択肢が増えている分、コンサルや広告会社のケイパやポジショントークに惑わされず、「よい使い方」が求められる時代になった。
あと、いまだによく聞くのが「御社は、マスの会社ですよね」というセリフ。
広告会社はクライアントと鏡の関係だ。
クライアントがマスを求めていれば、マスに強いチームをフロントに出す。
デジタルやDXを求めていれば、デジタルやDXに強いチームをフロントに出す。
求めている課題に合わせてメンバーをチョイスしてるだけなので、そのあたりも理解した上での「よい使い方」もクライアントにとって必要。
変化している広告会社側もきちんと変化を理解してもらう活動が必要だし、クライアントもそれを理解したうえで、「最適で良い使い方」が求められる、という状況なんだろうな。