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コロナによる壮大な違背実験

本日で緊急事態宣言が解除

 

サイバーエージェントは、早速6月1日からリモートワークから通常に戻すと社長のブログで発表。

 

流石、いつも動きが早い。

 

ある人が、このコロナ禍に対して、「我々は壮大な違背実験を受けている」と言っていたが、確かにその通りかもしれない。

 

違背実験は、一定期間、生活者に特定のブランドや商品を使わせない実験。

 

その商品がないことで、どういった気持ちになるのかが明らかになる。

 

別にいいやとなるのか、他に代替手段を見つけて満たそうとするのか。

 

その商品がどんな価値を生活者に与えているかをあぶり出すための強制的な実験。

 

自分も何度かその実験を、定性調査の宿題として対象者に課したことがあるが、その全世界版がこのコロナであると。

 

人と距離をとろう、不要不急の外出を避けようとなると、これまで当たり前だった生活ができなくなる。

 

この壮大な実験の中で、今一度、生活者が必要なことは何かを問う機会を得ている。

 

自分や家族が一人でも感染しないように外出を控えることで、「私たちごと化」がより意識されるようになった。

 

自分だけが良ければという価値観では生きていくことが困難になるため、自分の大切な人、恋人や家族、更には好きなタレントも含めた「私たち」含めた安全性を最優先するようになった。

 

また、マスクが市場から消えた時に、エッセンシャルワーカーや弱者のために、何としてでもマスクを生産普及させようと、正しい道、「正道」を貫く多くの企業が現れた。

 

「正道」を元に、マスクの転売ヤーに対して、多くの人がデジタルパトロールを行い、不公平な世の中を正そうとした。

 

また、正しい判断を行うために、表面的な情報だけでなく、物事の本質をきちんと理解する「想像力」も必要だと感じた。

 

アベノマスク自体も、たった二枚の布マスクにどれだけ税金を使ったのだ、マスク価格が落ちてきた今頃届くのはどうなのかという声がとても多い。

 

一方で、この二枚のマスクの配布を政府が決めたことで、マスクの値上がりを見込んで大量のマスクを抱えこんでいた商社がようやく在庫を吐き出し始め、市場にマスクが出周り、今では1枚30-50円ほどまで価格が下がってきたという意見もある。

 

トイレットペーパーが無くなるかも問題もそうだが、正しく情報を得ないと、自分自身が損をすることになる。

 

これら違背実験によって、これから生活者の価値観は間違いなく変わる

 

この壮大な実験の中で、必要でないものが浮き彫りになり、生き方も働き方も大きく見直される機会がきている。

 

矯正的にECや電子決済を使うことでその利便性が理解され、一定の環境や業務に関しては、わざわざ会社に行かなくても仕事が回ることが分かった。

 

広告会社については、無駄な出張、無駄な立ち合い、大人数で長時間打ち合わせを行うような無駄な時間の使い方が大きく改善されるだろう。

 

営業やクリエーティブなどが最初に大きくメスを入れられるのではないか。

 

また、コロナ禍でテレビ出稿していた企業からの不満がこれから漏れてくるかもしれない。

 

テレビ局も再放送や出演者のリモートでの撮影でなんとかしのいでいるが、大きなお金を支払ってテレビ出稿している企業からすると、「想定していた番組にお金を払っているのに違うじゃないか」という気持ちを持っているはず。

 

今その発言をすると、「こんな時期に自社の利益だけを重視した発言をして」と言われかねないので、じっと我慢しているだけ。

 

多くの事業会社では業績が落ち込み、その影響は遅れて広告会社に襲ってくる

 

販促費・広告費をカットし、なんとか利益を出すという企業が増え、限られた予算の中でコミュニケーションの設計を求められる。

 

広告費が少ないから、という言い訳では乗り切れないだろう。

 

事業を立て直すために、その効果はこれまで以上にシビアに見られるようになるはず。

 

これからが広告会社にとって本当の闘いになる。

 

Build Back Betterに動き出す世の中を的確に捉え、広告会社の価値を改めて考えねば。

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Profile

 

千田 智治
Tomoharu Senda

 

広告会社 勤務
BI・デジタル・ストプラ

 

三児のパパ

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