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お墨付きの大切さと難しさ

ランキングバッジは、ビューティーケア商材の販売にどれだけ効果的?の記事、「○○1位」っていったいどれくらい有効なのかと長年思っていたのもあって興味深かった。

 

お墨付きがあることで、その商品の価値がより高まる

 

お墨付きにつながる話で、最近スタートアップの社長から次の話を聞いた。

 

某企業が提供する「テレビCMの制作と放送が50万円~」という把握の値段のサービスが、スタートアップのお墨付きに大きく貢献しているとのこと。

 

総合広告会社に入ってくるテレビCMの話は、制作と放送含めて数千万や数億円規模が普通だが、某企業が提供するサービスはゼロが二つも違うので、いったいどんな企業がそれを求めるのかすごく気になっていた。

 

とあるスタートアップの社長と会話していたところ、スタートアップはエンジェルやベンチャーキャピタルから出資を得るにあたって、自分たちのお墨付きがとても大切になってくるとのこと。

 

○○さんと対談したとか、○○カンファレンスで登壇したなど。

 

その延長線上に、「テレビCMを放送した」というのも、その企業の健康度や勢いを示すお墨付きになるようだ。

 

全国で大量のGRPが流れることは重要ではなく、「テレビCMが放送された」という事実が大事で、あとはそのCR素材がYouTubeに置かれていれば、その後の資金集めにつながるとのこと。

 

日テレもASS(Advance Spot Sales)というCM枠を15秒1本から購入できるサービスをネットで始めているが、そういった細切れになっていくサービスも、自分が見えていない領域で活用されているのだなと思った。

 

 

お墨付きという視点で言えば、広告会社の職種にもそれはあてはまる。

 

クリエーターの自己紹介欄に〇〇賞グランプリとか、○○フェスティバルゴールドという紹介文が並ぶが、それがあることで、あのクリエーターに依頼するとあの賞くらいの質の高いアウトプットを出してもらえそうという期待につながる。

 

ただ、残念なことにプランナーには、そういった賞が本当に少ない

 

海外には優れたマーケティング活動に対する賞がいくつかあるのだが、広告会社から応募する人は限定的で、プランナーの肩書はだいたい、○○系のカテゴリに長年従事とか、○○を得意とするという書き方で終わってしまう。

 

プランナーのスキルの可視化が難しい問題はずっと昔からあり、個人的にはモチベーションを左右する大事な要素だと思っている。

 

自分と他のプランナーとの差をクライアントに示すのが難しいのだ。

 

もちろん社内では、AさんとBさんのスキルの差やアウトプットの質や稼働速度が全然違うし、営業からの指名数は全然違うのだが、「クライアントからも把握できる差」として提示することが難しい。

 

だからといって自社で○○大賞とかつくっても、そんなの社外にはだして誇れるものではないのだが。

 

クライアント側にいても、広告会社から紹介された新しいプランナーがイケてるのかイケてないのかは、しばらく一緒に仕事をしないとわからない

 

クライアントにとってもお買い上げしないと質が分からないのは大きな問題だ。

 

コンサルのようにスキルマップを作って、テレビのプランニングは〇、デジタルのプランニングは×のように、何ができるかを可視化するのはできなくはないが、広告会社のプランナーって業務範囲を規定するのが難しい

 

クライアントがもやもや考えているものを解き明かしていく上位レイヤーの仕事もあるし、新商品を開発するにあたって、モックアップを次々作って進んでいくテクノロジー企業と組んで進めていき、自身は川上から川下まで全部べたっと伴走するタイプのプランニングもある。

 

キャンペーンだけを設計するのではないので、より一層その可視化が難しい。

 

毎年そのことを考えるが未だに解決策がなく、誰か考えてくれないかな。。

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Profile

 

千田 智治
Tomoharu Senda

 

広告会社 勤務
ストプラ・デジタル

 

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