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課題設定で差がつく

プランナーのやりがいを感じるポイントはいくつかある。

 

何十億もするような大型の競合コンペにチーム全体で勝つこともそうだし、クライアントを怒らせないでこちら側の提案に合意させることもそう、与えられた課題を再設定し鮮やかに解いていくことなどもある。

 

「若い人にSNSで話題にさせる」

 

「動画×精緻なターゲティングで興味のある人に効率的にコミュニケーションする」

 

など、クライアント側の課題設定が最初から間違っていることもあり、オリエンをそのまま信じて提案、実行してまったくモノ売れないという自爆コースに突入することも度々ある。

 

「そもそも課題はこうだ」

 

「我々は課題をこう捉える」

 

オリエン返しをして、改めて課題を定義しなおし、その課題を解決する提案を一気通貫で作ることができたときは、プランナーとしてものすごい気持ちよさを感じる。

 

そもそも若手だと、「課題」と「問題」という言葉の使い方で間違っていることが多い。

 

「問題」は解消すべきことで、「課題」はやるべきこと、と定義するのが正しい。

 

「サイトのアクセス数が少ないことが課題である」、みたいな提案書の書きっぷりは間違っていて、それは課題ではなく問題であって、それを解消するために「ターゲットが興味喚起するコンテンツを毎週更新し、新規だけでなく再来訪も増加させる」みたいなことが課題となる。

 

ここ最近、圧倒的にうまい課題設定だったなと思うのが、PayPay

 

普通のオリエンだったら、後発のPayPayの認知率を急上昇させるために、他社よりのコミュニケーションを実施していない△△な時期に、○○GRPを投下し、認知率を〇%まで向上させ、興味喚起カーブが急増させる、といった提案になりがち。

 

これじゃ、ほんとフツーの戦い方

 

後発だし、TVCM出稿量のパワープレーに陥りがち。

 

でも、彼らは課題設定を「PayPayを使わない方が圧倒的に勿体ないと思わせる」とし、そのためのアクションに「20%の高還元率で100億円をバラまく」とした。

 

ご存知の通り、PayPayを使った人は「当たった」「外れた」という情報をSNSでワンサカ投稿するようになり、CMで認知〇%という戦い方とは全然違う戦い方ができている。

 

ペイメントサービスの調査結果をみても、PayPayだけ群を抜いて認知が高く、この100億円キャンペーンは数日で終わったが大成功と言える。

 

この課題設定には「ASIS」と「TOBE」がないとうまくつくれない。

 

ASISは、大体どこも一緒のサービス、TOBEは、現金よりも使いたくなる、といったところだろう。

 

あるべき姿・ゴールはペイメントサービスの中で一番お得なイメージ、更にその背景に一部の人しか使ってなくてペイメント自体に抵抗がある、ということは前提に。

 

 

もう一つ別の事例でもみてみる。

 

シニアにバカ売れしたお椀で食べるカップヌードル

 

シニア用に薄味でとか、血圧を下げる素材を~みたいな方向にはいかず、課題を「カップヌードルを手作り料理の一部に組み込む」と設定。

 

ASISは、手作りが愛情の証、TOBEは罪悪感・失望感の払拭といったところ。

 

あるべき姿・ゴールは、新客シニアの取り込みによって袋めんのV字回復で、その背景に総菜を小鉢に移し替え旦那をがっかりさせないという主婦のインサイトがある。

 

あとは、アクションプランとして、お椀で食べるサイズの商品を販売することで、いつも出している手料理はそのままで、その料理の一部にカップヌードルが組み込まれるという課題解決に繋げている。

 

この辺は、よい課題解決の題材を元に要素分解し、トレーニングしないと、うまい課題設定はできない。

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Profile

 

千田 智治
Tomoharu Senda

 

広告会社 勤務
BI・デジタル・ストプラ

 

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