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広告会社のプランナーに必須の5つのインプット方法

この前、インプット(情報収集)について、普段からどのように行っているのか聞かれたのだが、意外とインプットの仕方をわからない人や、自分だけの最適な形をまだ見つけられていない人が多いのだなと思った。

 

インプットが重要である理由は大きく2つあって、1つは持論だが、インプットを軽視する人はロクなアウトプットが出せないと思っている。

 

ジェームスW.ヤングが書籍「アイデアのつくり方」で、『新しいアイデアは既存のアイデアの組み合わせだ』と説いたように、アウトプットはインプットが全て

 

トレンドを捉えた新しいアイデアが浮かぶことや、人が驚くようなビッグアイデアを思いつくのも、普段からインプットをしていないと絶対にできない。

 

若手~中堅のプランナーによくあるのが、仕事量の多さからインプットする時間が取れないという問題に直面し、毎日ひたすらアウトプットしつづけ、水分の無い雑巾をこれでもかと絞り続けるような感覚を覚えることがある。

 

インプットはしたいけど、全然時間が取れない問題。

 

そういうときは、インプットと仕事(アウトプット)の配分を改めて見直し、健康的な状態にリセットしなおさないと、延々その枯渇スパイラルに巻き込まれ、刺さらないアイデアに自身が苦しむことになる。

 

 

また、インプットを重視するもう1つの理由に、クライアントのインプット量が急速に増えているという問題がある。

 

結構大事な話。

 

これまでは、色々な情報やネットワークを広告会社が保有していたため、クライアントは広告会社の営業に相談し、悩みや困りごとを解決するという構造ができていたが、最近では、クライアント側に直接アプローチする企業が増えたり、様々なカンファレンスや取り組みを通じて、クライアント同士で横のつながりも強化されている。

 

すると、広告会社とクライアントの情報量のバランスが徐々に壊れていき、クライアントの方が情報を保有していることが増えていると実感することがとても多い。

 

例えば、プロモーションの事例1つとっても、クライアント側は媒体社が実施する勉強会だったり、広告会社を介さない直接の取り組み、媒体社のカンファレンスの招待や講演依頼などで、クライアント⇔媒体社のパイプが強化されていく。

 

新しい事例や、まだ売り物になっていない実験的なメニューなど、多くの情報がクライアントに貯まっていく。

 

一方で、総合系の広告会社の社員は数千人もいて、同じようなインプットをその媒体社に期待することはほぼ不可能だ。

 

広告会社にいるその媒体担当者が、数百人もいるプランナーにきちんとインプットできればいいが、現実は媒体社と普段から取引をしていたり、知り合いがいるなどアンテナを張りつづけている感度のいいプランナーくらいしか情報収集ができていない

 

すると、既にクライアントの方が色々知っている中で、それよりも情報量の低いプランナーが提案し、爆死するという状況が生まれる。

 

「総合代理店はデジタルが弱い」

 

「もっとデジタルの強い担当者をつけてください」

 

という厳しい指摘が営業にフィードバックされる。

 

クライアントの方が情報量が多いという構造は、今後も多くの企業でおき、さらにその差が広がっていくのは安易に想像できる。

 

 

前置きが長くなったが、「インプットを制する者はアウトプットを制す」という思想の元、普段からプランナーはインプットし続ける必要がある。(すごい当たり前のことだけど)

 

 

で、5つのインプット方法について。

 

 

1つ目が、「RSSリーダー」。 ※毎日やる

 

RSSリーダーはいくつかあるが、無償で使えるアプリ「Feedly」が最適。

 

位置づけは「新聞」と一緒。

 

好みのサイトのURLを片っ端から登録すれば、サイトが更新されたタイミングでFeedlyも更新される、自分だけの「オリジナル業界新聞」が完成する。

 

毎日欠かさず見るものだが、全部隅々まで見なくてよい。

 

興味を持った記事だけ開いて読む。

 

目的は、業界の最新情報を毎日シャワーのように浴び感度を磨くこと。

 

毎日読み続ければ、業界のトレンドが見えてくるし、仕事のヒントがいいタイミングで見つかったりする。

 

お金に余裕があるなら月1500円の「NewsPicks」で代替するのも良いが、特定の業界のサイトやSNSをまとめてみることができる「Feedly」の方が使い勝手が良いのではないか。

 

Feedlyの良いところは、SNSも工夫すれば登録できるところ。

 

YouTubeは特定のチャンネルを登録しておけば、ウォッチすべきブランドのCM情報が手に入るし、Twitter情報をRSSで取得できる無償サービスがあるので、そこを介せばFeedlyにも登録が可能。

 

コスメ垢みたいな影響力が大きく感度の高いTwitterアカウントや、出版社のアカウントなども登録しておけば、SNSの最新トレンドもFeedlyで一覧でき便利。

 

自分でURLを登録していく面倒くささが最初はあるが、有益な情報を発信しているサイトやブログを見つけては、コツコツ登録していくことで、自分だけの濃い情報ソースができあがる。

 

新聞と同じように、通勤時の数分~数十分の間に、ざっと流し読みして、興味が有る記事のみじっくり読めば、短時間で質の高いインプットが得られる。

 

あとは、並行して「Yahoo!ニュース」と「SmartNews」はニュース番組を見る感覚で朝晩と欠かさずチェックしておけば、大体新しい情報は知っている、という状況ができてくる。

 

 

2つ目が、「広告関連の雑誌」。 ※毎月やる

 

「宣伝会議」「販促会議」「広報会議」「ブレーン」は、広告会社であれば毎月必須。

 

情報鮮度は雑誌なのでWEBに比べると低いが、実際の来店者数や売り上げなど、具体的な結果や数字が整理されて書かれているので、教科書な形で使いやすい。

 

毎月頑張って読み続ければ、必ず成果がでてくるので、位置づけは「進研ゼミ」と一緒。

 

どの施策がどれくらい反響があったかセットで情報が手に入り、コミュニケーション設計時のベンチマークにも活用できて便利。

 

読めないくらい忙しい月があっても、買い続けることが大事で、広告を制作したクリエーターや新しいメディア企業も紹介されていたりするので、事例以外でも役に立つ。

 

勿論、買い続けてストックしておけば、施策のアイデア出しをする時の、自分図書館としても有効。

 

あとは、「事業構想」や、販売流通や不動産流通といった「担当している業界紙」、年末にヒット予測やヒット商品ベスト30などがまとめられる「日経TRENDY」なども追加で読んだり、「dマガジン」を登録しておけば、化粧品やファッションなど、担当しているカテゴリも広くカバーできる。

 

本を読む時間が取れないことも多いので、この日は出社したら読むなど仕事の一部として組み込むと続けやすい。

 

 

3つ目が、「人に会う」。 ※定期的にやる

 

すごい当たり前なんだけど、実は一番大事、そして意外とできていない人が多い

 

社内には、何かに特化した専門家がいっぱいいる。

 

若者のライフスタイルに詳しい人、金融業界に詳しい人、VRなどガジェット系に異様に強い人など。

 

時間を作って、色々な人に会いに行って、情報を集めに行かないと、向こうから情報はやってこない。

 

時間が無ければランチでもいいし、打ち合わせの帰り道にフラっとその人の席に寄るにでもいい。

 

新しいデジタルのメディア情報を集めたければ、メディア担当者と隔週や毎月、「勉強会」という名目で情報収集する仕組みを自分で作っていく。

 

人に会うことの利点は、本やWEBに載っていない新しい情報や専門家の考え方まで得られることだ。

 

社内を行脚したり、自分から情報を引き込む仕組みを作って、形になっていない旬な情報を得る工夫が大切。

 

 

4つ目が、「イントラ」。 ※定期的にやる

 

灯台下暗し

 

「そんな情報、社内にあったんだ」と度々思うことがある。

 

広告会社には事例を収集する専門組織があったりするが、きちんとそこから定期的にインプットする必要がある。

 

事例やトレンド、調査結果など、武器をきちんと集め、自社のケイパビリティを理解していくと、提案の質が高まる。

 

競合プレゼンに強い人ほど、自社のソリューションを隅々まで理解しており、クライアントに必要な言語に翻訳したり、豊富な事例でわかりやすくまとめて、自社の強みをしっかりと伝えている。

 

社内でメールマガジンがあれば、積極的に登録し、口をあけていても情報が勝手に飛び込んでくるように工夫することも必要。

 

この「灯台下暗し問題」は、実際クライアントでも同じ状況をよく目にする

 

クライアント内にも、トレンドを追いかけたり、ナレッジシェアを目的としたリサーチ部門があったりする。

 

そういった人たちは残念ながらブランド担当者とは距離があることが多く、イントラに情報をあげていても、きちんとシェアされずに終わっていることも散見される。

 

有益な情報は実は身近に転がっていることがあるので、自社のイントラをおさえること、またメールマガジンやRSSなどで自社の情報を集めやすくするツールがあれば積極的に利用する。

 

 

5つ目が、「外部セミナーにいく」。 ※定期的にやる

 

これも当たり前なんだけど、意味があって、最近のデジタル関連の外部セミナーがようやく面白くなってきたというのがある。

 

アドテックなんてわかりやすいが、過去数年間、正直つまらなかった

 

6-7年前は、デジタル関連の「新しい技術」が前面に出たセミナーが大半で、こんな技術つくりました、こんな技術が海外できているので日本にも持ってきましたという、マーケティングというよりもソリューションのウェイトが高い時期がしばらくあり、そこから1-2年前までソリューション自体のトレンドがとまり、なんか同じような議論ばかりされている時期があった。

 

具体的には、ソーシャル、DSP、DMP、アドフラウドなど、その年のトレンドとなるソリューションがいくつかトピックとして取り上げられ議論が盛んになるのだが、ここ最近はそういった新しいソリューションの動向がとまって、延々結論の無い議論をしている感覚があった。

 

で、ここ最近、ソリューションありきではなく、実際のマーケティングの中にデジタルを当たり前に組み込んだ成功例が増えてきた。

 

大手ナショナルクライアントやCMOと名乗る有名マーケターが、デジタルは目的ではなく手段であることを前提に、マーケティングとしてこんな大きな結果を出したと発表することが増えたのがここ最近だ。

 

なので、最近のデジタル関連のセミナーはやっと面白くなってきて、マーケティングという大きな視点で議論されており、学びの場としては非常に有益になっている。

 

仕事が忙しくなると、セミナーを予約していても飛ばして、作業にあてるということも多々あると思うが、インプットはアウトプットと同じくらい大事と考え、頑張って時間を捻出すべきだ。

 

 

インプットしたものを蓄積し、いつでも取り出せるようにEvernoteで片っ端から登録していくというのも大事。

 

WEBサイトや雑誌をスマホで撮影したもの、ヒアリングメモやセミナー聴講メモなど、どんどん登録して自分データベース」を蓄積させる。

 

Evernoteじゃなくても、手書き派は通常の手帳でも良いんだけど。

 

 

広告会社>クライアントという情報量の構造が崩壊し、情報量転換が起きている状況を理解し、広告会社のプランナーは圧倒的なインプットを怠らないようにする。

 

情報は大きな武器であり、それは年次を問わず身に着けられるものだ。

 

ただ、時間は有限なので、如何に短時間で質の高いインプットが得られるか、そしてそれを習慣化できるかを考えないといけない。

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Profile

 

千田 智治
Tomoharu Senda

 

広告会社 勤務
BI・デジタル・ストプラ

 

三児のパパ

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