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デジタル・ヴォルテックス時代に必要な、俯瞰して問いを立てる力

自動車に搭載されているプログラムのコード数が、毎年急速に増え続けているようだ。

 

新型フォードF-150トラックのコード行数は1億5千万もある。

 

多いのか、少ないのかの基準でいうと、Facebookや火星探査機ローバー、大型ハドロン衝突型加速器、航空機のコード数よりも圧倒的に多い。

 

自動車のコード数の方が、火星探査機や航空機よりも多い時代に。

 

自動車には各種センサーが搭載され、電子制御は勿論、ネットと繋がりリアルタイムにサービスを提供するなど、どんどん生活者の利便性があがっている。

 

もはや走るコンピューターなわけで、今後、自動運転機能が搭載されていけば、更に自動車のコード数は増えていくのは明らかだ。

 

TOYOTAはモビリティ・カンパニーへの変革を宣言し、自動車製造会社からPlatformer’s Platformへビジネスシフトを目指している。

 

富裕層に人気のあのフェラーリでさえ、変革への対応を優先し、自動運転技術の開発を進めているし、電気自動車ももちろん開発している。

 

今のフェラーリからすると、「運転しなくていいフェラーリってなんだ」「環境に優しい電気で走るフェラーリってなんだ」と思いがちなんだけど、フェラーリの経営層は、若年層の自動車離れへに対応すべく、プラットフォーマーに変わったり、デジタル化に舵をきっている。

 

今後、自動運転が本格的に導入されると、もっともっと大きなデジタル・ディスラプションは起きるわけで、自動車運転学校なんてモロに影響を受ける。

 

事故が減ると保険会社も影響し、修理会社も減る。

 

人間が運転しないのであれば、ハンドルやフロントガラスも不要になり部品メーカーも影響を受け、代わりに本や映画が見れるエンタメ業界が参入する可能性だってある。

 

休憩や宿泊のためにホテル業界の参入、食事のためにレストラン業界も参入もあり得る。

 

目の前の「自動車を売るにはどうすべきか」という問いではなく、向こう10年20年先を見据え、「私たちの生活にとっての快適な移動手段や、モビリティーとの関わり方はどういうものか」という俯瞰した問いを設定すると、様々なビジネスモデルが考えられる。

 

この、渦巻く激流の様に到来する時代を、デジタル・ヴォルテックスと呼ばれている。

 

そして、このデジタル・ヴォルテックスへの対応の一つに、俯瞰して問いを立てる力を養うことだと思う。

 

 

住宅業界も同じ。

 

「住宅を売るには」という問いにしてしまうと、そもそも日本人は高齢化社会で、今後急速に人口が減少していく。

 

住宅を購入する人が減っていく中で、住宅を売るという問いでは、どこかでビジネスが頭打ちになる。

 

「私たちの生活にとっての快適な住環境とはどういうものか」みたいな、大きなテーマにすると、そもそも住宅を購入するという概念から抜け出せる。

 

働き方もデジタル化が進み遠隔でも円滑に仕事ができるようになると、住む場所は北海道や沖縄、はたまた海外でもよいという選択肢にもなる。

 

物を持つ時代から、借りたりシェアする時代になれば、スーツも私服もホテルで借りるみたいな、物を全く持たない生活もできるかもしれない。

 

そうなると、家具屋は大きくビジネスの影響を受けるし、前述の自動車がホテルや住居の代替として市場が拡大するかもしれない。

 

 

コスメ業界も、「コスメを売るには」から「人の美や健康はどうあるべきか」という問いにすると、スキンケアやベースメイク、ポイントメイクというカテゴリだけでなく、インナーからきれいになるために、お医者さんやジム、整体などの業界と組むことになるかもしれない。

 

健康食品やファッションとも境界がなくなったり、顔認証技術を開発してる企業や鏡を製造している企業が参入するみたいなことも起こり得る。

 

普段の業務で目の前のことに忙殺されがちだが、今後の稼ぎ口のためにも、たまには俯瞰して自分の業務を見直し、新しい提案をしていくも大事そうだ。

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Profile

 

千田 智治
Tomoharu Senda

 

広告会社 勤務
BI・デジタル・ストプラ

 

二児のパパ

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