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単身世帯の増加による「孤生化」がもたらすコミュニケーション

2017年の食育白書では、すべての食事を一人で取る日が週の半分を超える人は15.3%。

2011年からずっと右肩上がりだ。

 

また、総務省統計局は、標準世帯を夫婦と子ども2人の”4人家族”と定義しているが、実はいま日本で一番多いのが単身世帯

日本の1/3が単身世帯。

 

更に、国立社会保障・人口問題研究所の発表では、2040年には単身世帯が全世帯の4割に達する勢いだ。

日本の高齢化に伴い、パートナーの死去による単身世帯化もあるだろうし、未婚率の上昇も原因の一つだろう。

 

日本は今後、一人で生きる「孤生化」が進む

 

そうなると、これまでのコミュニケーションで描いていた、キラキラ憧れ像も現実とは大きくかい離が出てくる。

Cook Doのような、家族で食卓を囲み、パパと娘が皿の上の食事をとりあう仲睦ましい光景が、大多数の家族を描いたものではない、ということにもなってくる。

 

言葉マイルドに「おひとり様」という言葉が普及し、焼肉や映画、旅行など一人で出かける人も増えており、その人たちからすると、もしかしたら自分ごと化しないコミュニケーションになっているかもしれない。

 

そうした「孤生化」が進む時に、コミュニケーションはおそらく二方向に分かれる。

 

1つが、逆に昔の仲睦まじい家族像を描く「家族愛」方向

一人でいることでより家族の大切さを感じるし、昔懐かしのおばあちゃん、おじいちゃんとの触れあいを思い出し、あの頃に戻りたいな、あの頃って幸せだったな、と強い共感を生む。

 

最近ではAmazonがこの「家族愛」方向を強く押し出したコミュニケーションを毎年連続して制作している。

Amazon Primeのおばあちゃんと孫のバイクに乗るCMは胸がキュンキュンするくらい、おばあちゃんとの絆作りを上手に描いている。

 

母の日篇も、母の大切なお祝いごとをAmazonを通じてとっておきのイベントに変えてくれるというストーリーだ。

 

この家族愛のコミュニケーションは結構昔から多くみられるので、個人的には、もう1つの向き合い・寄り添いをベースとした「一人称」方向がもっと増えてくるのではと思う。

 

鏡月のCMでは、石原さとみと居酒屋で一緒に飲んでいるような表現をしている。

大好きな彼女と一緒にお酒を飲み語らう幸せな時間を一人称で描き、その場に本当にいるような感覚を持たせる。

 

みずほ銀行のみずほちゃんを起用したキャンペーンも同じだ。

セルフィーをベースにした構図だが、自分だけに語りかけているような目線と表情で、ブランドのことをさりげなく刷り込んでくる。

 

話題になった#金曜日の新垣さんなんてまさにその構図。

金曜日に新垣結衣が自分にだけ話しかけてくれるような表現で、世の男性陣がその動画を探して視聴したほど。

 

そういえば、8年前に河村ゆきえがUstreamを使って、花火大会のLiveデートという企画をやっていたが、それも時代の先をいっていたのかもしれない。

逆に、今同じようなフレームでSNSを絡めて実施すれば、時代も追いつき、相当広がりも持たられるのではないか。

これまでキレイに描いていた理想の人間関係が、これからの家族構成では大きくかい離してしまう。

そのギャップをあえて大きく描くか、もしくは無くしてリアル感を出すか。

 

高齢化、若年層減少、単身世帯増加。

生活者が変化することで、コミュニケーションも同じように変化していかないといけない。

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Profile

 

千田 智治
Tomoharu Senda

 

広告会社 勤務
BI・デジタル・ストプラ

 

二児のパパ

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