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企業コラボで顧客の相互送客

企業コラボって結構難しい。

周年記念や催事ごとに絡めたものは多いが、企業担当者のノリも勿論大事で、お互いがwin winと感じなければ頓挫してしまう。

 

それぞれの企業が同じタイミングで、お互いメリットを得て、お互いがブランド力を強化したり、顧客の相互送客を実現するというのはなかなか簡単にはできないのだ。

 

BOSSとSoftBankのコラボ

BOSSを買った人に限定スマホが当たる。

また、SoftBankショップに行くと、限定BOSSがもらえるなど、相互に顧客を送客できるメリットがある。

 

出光と楽天とマクドナルドのコラボ

出光のガソリンスタンドを利用すると、マクドナルドのコーヒーがもらえたり、Rポイントが当たる。

もしかしたら、Rポイントの利用データから、出光とマクドナルドの顧客層が近いというデータがあったことで実現したのか。

 

最近うまいなと思ったのがこれ。

AIRismとMAQuillAGE コラボ

スマートビューティーをテーマに、快適な暮らしを実現する両ブランドがコラボレーションした企画だ。

たとえば、素肌の上にさらりとインナーをまとうこと。メイク前の肌にひとぬり、化粧下地をなじませること。傍目には分からないそのひと手間が、あなたの1日をガラリと変えてしまう時があります。ずるい? いいえ。オトナの美しさって、きっとそういうこと。

今日という1日を快適に、自分らしく過ごすために。知恵やアイテムをこっそりと隠し持っている人をスマートビューティー、と呼びたいと思います。

こういった企業コラボは、PRネタとして多くのWEB記事で露出され、生活者からは新鮮さや勢いを感じられる施策となる。

 

ユニクロでAIRismを買った人は、MAQuillAGEのサンプルが貰える。

MAQuillAGEにとっては、ユニクロの顧客からトライアルを獲得する機会を作れるというメリットがある。

サンプル配布期間、MAQuillAGEの担当者がユニクロの店舗に出張し企画実現を後押ししているようだ。

 

また、MAQuillAGEはAIRismとの引換えチケットの入った企画品を販売。

企業コラボを行う上で、景表法の壁にぶつかることが多いのだが、この企業コラボはうまくそれを突破している。

 

そもそも景表法では、商品購入者にもれなく当たる賞品であっても、1ooo円未満の商品には200円の景品を提供。

1000円以上の商品には、取引価額の10分の2までの景品を提供と決まっている。

 

AIRismの金額を考えると景表法にひっかかるのだが、「使用感アンケートへのご回答が必要」というアンケートの謝礼という位置づけでその景表法のバーをクリアさせている。

 

実際はアプリからくるアンケート通知を無視していても景品が無償でもらえてしまうのだが、あくまでアンケートの対価ということで通したのだろう。

新客獲得で数千万円~数億円のキャンペーンを実施するのも手だが、企業コラボでニュースリリースと共に話題化を狙い、さらに普段接点の取れない顧客にトライアルさせることができるメリットは大きい。

 

トライアルから購買したかまで追いかけるには、ユニクロが持っているようなアプリでの事後アンケート調査や、Rポイントのようなポイントカードによる事後購買分析が手だろう。

企業コラボの効果の見える化も今後進んでいきそうだ。

 

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Profile

 

千田 智治
Tomoharu Senda

 

広告会社 勤務
ストプラ・デジタル

 

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