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広告でアイドルを起用したらファン向けサイトを作るべき

ネットでも圧倒的なファン数を持つアイドルは、AKB48ジャニーズAAAの3グループだ。

 

アイドルを起用している広告主は多い。

アイドルが明るくて元気なイメージがあれば、それを起用したブランドも、同じようにポジティブなイメージを持つことができる。

また、アイドルが保有するファン層をうまくブランドのファンとして取り込み、売上向上を期待したいと考えることも少なくない。

 

商材にもよるが、たしかにアイドルを起用すると売上は一定ライン上がる。

あの○○ちゃんが広告に出ているから買ってみよう、裏切らないで買い続けようというアイドルへの忠誠心みたいなものが働く。

逆に言うと、きちんと売上が向上するため、やめることが難しくなる。

 

ブランドをリニューアルする時に、タレントも一新することが多い。

アイドルを起用している場合、アイドルのファンごとブランドから離れてしまう恐れがあるため、ブランド担当者はタレント変更に躊躇してしまう。

そのため、通常のタレントよりもアイドルを起用する際に、それらのリスクも踏まえてきちんと考えないといけない。

 

今回はブランドサイトへのアイドルの活用について取り上げる。

 

最近の乃木坂46の勢いと旬度は凄いが、mouseの起用の仕方は非常にうまい。

広告会社としてやられた感と、これはうまいと舌を巻くサイト作りができている。

 

(mouseのサイトから)

mouseでは、乃木坂46の起用したメンバーをこれでもかとサイトでフル活用している。

感覚的に、商品とアイドルの比率が1:1と言えるくらい、ふんだんにアイドルのカットを使っている。

 

商品の横に並べてポーズをとらせたり。

 

ヨリのカットや、スクロールすると隠れているメンバーがピコピコうごいて注意をひかせる。

うむ、可愛い。

 

mouseを信じる理由も、こんな贅沢な訴求の仕方をしている。

説明している文字が小さい!

でも、メンバーの写真が大きい!

 

もはや、ファン向けサイトだ。

パソコンを買おうと思っているPCリテラシーの高い人は、価格コムや店頭にいったりするだろう。

 

このサイトは乃木坂46ファンを狙ったサイト作りになっている。

言い方悪いが、PCに興味がない人がみても面白いサイトだ。

もちろん、放送中のTVCM素材やメイキング動画、WEB限定のスペシャル動画など、コンテンツも盛りだくさん。

これでもかとコンテンツを掲載し、ファンにとってはお腹いっぱい、大満足の作りになっている。

おそらく、このサイトの滞在時間は他のブランドサイトに比べて圧倒的に良いだろう。

そして、隅から隅までファンの楽しめるコンテンツが置かれているので、スクロール率もかなり良いと思われる。

 

(飲む肌ケアのサイトから)

乃木坂46のような複数メンバーの総合戦でなくても、飲む肌ケアも、起用した元AKB48小嶋陽菜をうまくサイトで活用している。

こじはるの強みのセクシーショットを入口に、徐々に商品と絡ませて伝えている。

同じく、商品紹介の文字は小さいが、こじはるの画像は大きい。

ここまでくると雑誌の表紙や写真集並みだ。

 

ブランドサイト用に多くのカットを撮影したのだろう。

この表情可愛い、このポーズいいなとスクロールしていくと、オンラインショップと書かれたボタンへ誘導される。

 

あまりの可愛さに、ついつい買ってしまいそうになる。

とくに、スマホでみると、こじはるによる圧倒的な画面占有率でインパクトが大きい。

 

(スーパーカップのサイトから)

mouseや飲む肌ケアが動的なカットが多いとすると、スーパーカップは静的なカットが多め。

おそらく、店頭用のスチール撮影画像をブランドサイトにも転用しているのだろう。

人気メンバーを中心にサイトが賑やかな印象を持たせている。

やはりアイドルを活用したブランドサイトでは、WEB限定ムービーは鉄板だ。

ここでしか見られないコンテンツがあれば、ファンが来訪し、楽しんでみてくれる。

 

Twitterや掲示板でも、このサイト可愛いなどとつぶやいてくれるファンも少なくない。

ファンがファンを呼ぶ仕組みが自発的に生まれる。

 

(ジュレームのサイトから)

嵐の松本潤と相葉雅紀を起用したジュレーム。

ジャニーズはサイトでの画像活用に制限があることが有名だ。

ドラマでジャニーズが起用されていても、テレビ局のサイトではイラストになっていたり、掲載されていなかったりしている。

 

制限は有る中で、CMのメイキング動画やインタビュー動画をブランドサイトで掲載。

 

上手いなと思ったのが、カレンダーだ。

正直ベタではあるが、2か月に一度更新されるカレンダー欲しさにファンがジュレームのサイトに来る設計になっておりうまい。

 

(スーパーNANOXのサイトから)

おなじくジャニーズ二宮くん。

嵐の二宮和也が起用された、ニノが、ナノで、受けて立つ!というCMで印象深いNANOX。

NINOXボトルという黄色の特別商品をつくり、ブランドサイトを中心にプレゼントキャンペーンを実施。

 

Twitterとも連動することで、商品が欲しいファンによる投稿が増加。

ファンが広告塔の役割を担っている。

 

一気に多くの人に情報が拡散された好事例だ。

 

 

(ラグーナのサイトから)

AAAの宇野実彩子が起用されている。

AAAはAKBやジャニーズに次いでWEBでもファンが多い。

 

ソーシャルメディアでは、公式ではないAAAの勝手アカウントが多く、ファンが勝手にメンバーの情報を拡散してくれている。

勝手アカウントなのに公式並みにフォロワー数が多かったりもする。

ファンを活用したTwitterのRTキャンペーンを実施。

デートしたいスポットをRTすることで、冬ラグーナのチケットが当たる。

 

4種類の画像を準備したことで、ファンによって4回投稿してくれるチャンスが生まれる。

あえて複数の写真を準備して投票系のキャンペーンにしたのも、ファンをうまく情報拡散に巻き込みたいという意図があったためだろう。

 

アイドルは、強力なファンを既に保有している。

ブランドサイトでは、企業が言いたいことをズラズラならべるくらいなら、ファンが喜ぶコンテンツをふんだんに用意したファン向けサイトに振り切った方がいい

 

そのファンを起点に、情報拡散が自走されるし、サイト来訪数も大きく伸びるためだ。

WEB限定動画やコンテンツも準備することで、再来訪を促したり、長い滞在も期待できそうだ。

 

そうは簡単に言うが、ブランド担当者やその上層部、アイドルの事務所など通すためのハードルは多かったりもするが。

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千田 智治
Tomoharu Senda

 

広告会社 勤務
ストプラ・デジタル

 

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