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This article was written on 09 9月 2017, and is filled under Business, ひとりごと.

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広告会社の営業センスの良さとは何か

広告会社は基本プレゼンテーションする側にいるため、提案される側を経験しないと営業の良し悪しはわからない。

若手の頃は先輩についていき、業務の進め方やプレゼンテーションを沢山見てきたが、それは会社内での提案バリエーションであって会社を跨いだ視点は持つことはできない。

競合はもっと違うアプローチを勝ちパタンとしているかもしれないし、自社はそのことを知らず勝てないプレゼンを繰り返しているかもしれない。

 

ちょうどプライベートで住宅購入を経験する時に、自身がプレゼンテーションされる側に立って初めて営業の動きの良し悪しを客観的に理解した。

一社一社提案を受けるたびに、自分のこれまでの仕事の仕方をすごく見直された。

 

住宅購入に伴い10数社声をかけ、様々な営業と会ってきたが、もの凄くストレスを感じる営業と、毎回会う度に期待を超える動きをしてファンになるくらい素晴らしい営業にわかれた。

進め方、提案がうまい!、ストレスが全くない!と感じる、その営業センスはどの部分で感じたのか少し考えてみた。

 

即レス・即回答

尋ねたことが即座に回答がもらえるというのは、こちらの心配がすぐに取り除けるので営業への信頼にも繋がりやすい。

別にその場ではっきりとわかるような満点回答が欲しいというわけでなく、わからないなら「後で確認します」、できないなら「できません」とその場でさばいてもらえると尋ねた側も、次の手を検討するフェーズに移れるのでストレスが少ない。

最悪なのが、「確認します」と言ったままこっちからつっつかないと全く返事がない営業。

散々回答を待たせたうえで「できません」というのは、待った分期待するのでストレスは非常に大きい。

 

また、広告会社にいて思うのが、クライアント側が例えば提案の規模として”軽自動車”を欲しがっているのに、あれやこれやと総花的に提案して、気付けば”フェラーリ”を提案していることって実はよくある。

クライアント側からすると、そんなフルパッケージな提案は不要で、必要なものをクイックに提案してほしいと感じている。

時間がない中の提案であれば、手書きだったり、ラフラフの資料で良く、汚くても様式は全く問わない。

依頼主側のもやもやしたものを具体化することが目的であって、きれいな様式は必要なかったりするのだ。

 

先回り力

すごい当たり前のことなんだけど、この先回り力は営業によって大きく差があった部分でもある。

それくらい意外とできていない営業が多い。

 

住宅購入時、購入する側の知識は売る側に比べて圧倒的に少ない。

購入する側は、いつ・どこで・いくらいるのかわからないので進めていくのにすごく不安になる。

その中で、今日やること、次回やること、半年後までにすべきことなど先回りでスケジュールを提示してくれるととても安心する。

 

広告会社でもスケジュールを組めない営業って結構いる。

逆にスケジュールが組めない営業って、何の仕事してるのかとさえ思う。

 

長期的で複数の関係者が携わるプロジェクトこそ、大きなスケジュールが必要だ。

全体スケジュールを元に次はこれ、その次はこれ、と提案を受けると、相談する側はストレスが少なく考える量が軽減できるので、その提案につい乗っかっていきたくなる。

 

購入時にひどかったのが、こちらから次回のスケジュールや今後の進め方などを聞かないと何もでてこない営業だ。

提案を受ける側も困るし、きっと社内の内勤者もいつまでに何が欲しいのかわからないので、全員が混乱し大きなストレスを持つようになり得る。

 

期待を少しだけ超える提案

期待値が70点として、100点満点を狙った提案でなくても、75点や80点でも受け手は十分感動する。

「精度は高くないが、時間がなかったのに短い間でここまで考えてくれた」だったり、「難しい案件だったのに、こんな解決策をざっくりとだが調べてくれた」と、期待したものからちょっとだけでも超えた提案を受けると、とても嬉しいし、もっと密に相談がしたくなる。

 

暑い中の住宅地めぐりでスッと鞄から冷たい水を差しだされるだったり、動かないと思っていた電柱や看板の話を先に相談を進めておいてくれた、みたいなことで「この営業うまい」と感じることがあった。

これは広告会社の営業に限らず内勤も同じかもしれない。

毎回フルスイングする提案は時にはホームランにもなるし大きな空振りにもなる。

人によってはコンスタントに平均点の少し上を出してくれる方が安心して仕事を任せられると思う人もいると思う。

 

逆に、期待のちょっと上ではなく、相談したまんまの何も考えていない提案は非常にストレスを感じる。

「はいはい。これが欲しいのね」とボールを置きに来る提案だと、受け手は「何も考えてくれていない」「これだったら自分で考えられる」と感じてしまい、その営業に相談する意味を見いだせなくなる。

 

寄り添う力

ここが一番、広告会社の営業力として大事だなと個人的に思ったところだ。

その会社にしか売っていないものやソリューションだけを提案するのも仕事の効率的にはとても大事ではあるが、クライアントが悩んでいることを汲み取り、時には自社にメリットがない動きもクライアントのために一生懸命してくれると、大きな恩を感じたり、他の案件をその人に寄せて恩返ししたくなる。

住宅購入時に、A会社の住宅と悩んでいるとB会社に相談したとき、B会社の営業がAとBそれぞれの良いところや具体的な情報を提供してくれ、こちらの悩みを一生懸命取り除こうとしてくれたことがある。

 

普通に考えて、B社がA社のことを考えたり、情報提供するメリットはない。

逆に悩ませないでBで決めてほしいと思うのが普通の動きだろう。

でも顧客の悩みに寄り添って、一番いい選択ができるように、検討できる最大限の情報提供を行い、一緒に解決策を考えてくれるとき、営業をパートナーとして見れるようになる。

 

広告会社は今過渡期にあり、マスからデジタルシフトに進み、クライアント側が多くのデータを持ち、多くの情報を持つようになっている。

クライアントは、自分たちで考え、意思決定ができるようになっている。

その中で、自社の情報だけを淡々と返す営業よりも、悩みを理解し、一緒に伴走してくれるパートナーを求めるようになる。

その動きに対しての対価を払いたいと感じるようになる。

 

住宅購入を通じて、各社の営業センスをうまく盗み、自分の仕事にも活かせるようにしないといけないな。

同じように売っていても、人によってここまで差がでるのか、と営業の奥深さを感じてしまった。

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