Business

広告マンが、子どもが産まれて気づくこと

子どもが生まれて4ヵ月。

しわくちゃだった子どもの顔がまんまるに変わってきて、
笑ったり寝返りなど日々できることが1つ1つ増えてきている中で
子どもだけでなく自分自身も大きく変わることがあった。

大きく変わったと感じることは大きく2つ。
「時間」「視点」だ。

「時間」について。

「激務 ランキング」で検索すると自分の会社が入らない事はほぼない。
2chだと「激務の壁」「人格崩壊の壁」「死の壁」「死んでからが勝負」と分けられる中
一番上の「死んでからが勝負」に自分の会社が入ってたりする。

もちろん人によって働くスタイルもあるし部署や年次にもよる。
また、担当するクライアントによって大きく異なるが、
個人的には「このランキング、結構当たってるかも…」と思ったことも事実で
広告会社はとにかく忙しい職種だ。

広告会社では1人が複数のクライアントを担当し
そのクライアントの中でも複数のプロジェクトが同時に進む。
並行して仕事が何個も進むことが通常であり、とにかく量が多いという問題もある。

また、
誰もやったことがないような難易度が高いものや、
企業やブランド、担当者自体が難しい案件があるといった、質の問題もある。

日々格闘しながら朝から深夜まで働き、
寝るぎりぎりまで頭がちぎれるくらい考え、
次の週の仕事を少しでも円滑に進めるために、
土日も会社や家で稼働することも多々ある。

そんな中で、子どもができると、「忙しい」の次元が変わる。

子どもができると、家の仕事が大きく増える。
おむつ、ミルク、沐浴、洗濯、食器洗い、寝かしつけ…
妻のサポートをするために、家での時間を大きく確保しなくてはならない。
土日子どものための外出や、ママ友パパ友と交流することも増え
格段に自分の時間が無くなっていく。

そうなると、帰宅しなくてはならない時間がおおよそ決まり
その限られた時間の中で、今までの仕事をこなさなくてはならなくなる。

子どもが生まれる前までは深夜まで手を動かすことも可能だった。
土日に仕事の続きを行うためにカフェに行くこともできた。

だが、子どもが生まれたことで、それが全くできなくなり
これまで同様の膨大な仕事量を、限られた時間という大きな制約条件の中で
如何にこなしていくかが問われる。

勿論これまでぐだぐだやってきているわけではないが
これまでかかっていた時間の半分で行う感覚で仕事を高速でこなさなくてはならない。

早朝からフルスロットル。
お昼なんて食べる時間は取れず、常に綱渡りのような感覚で案件をこなし
「絶対いつか何かが事故る…」とつぶやきながら平日をなんとか乗り切っていく。

ボロボロになって土日寝てたい状況でも子どもは朝から大泣きで親を呼ぶ。
土日も寝不足の中、朝から家事、外出、ママ友パパ友と交流をこなし
気付けば本を読んだりネットで最新事例をチェックするという
インプットする時間すらなくなり、ただアウトプットし続ける毎日に追われる。

週に数回あった飲み会も
理由をつけて断ることも多くなり
しまいには損得勘定で行く行かないを決めるような
性格が悪くなっている自分にも気付く…。

ポジティブに言えば
子どもが生まれたことで、超効率的に仕事をこなすスピードや
回りの人に協力をお願いしまくって一つの仕事を完遂する力はついたのかもしれない。

だが、ネガティブに言えば
最短距離で進むことを望むことで、妥協することが増え
自分の満足度の低いまま仕事が進んでしまうことが増える。
本当はこんなわかりにくいアウトプットでは出さないのだが…とか
もっとチャレンジしたいのに、過去の手法の中でそつなくこなせる方法をチョイスしてしまう。

ポジネガのはざまで大きな葛藤に悩まされる日々だ。

「時間」の使い方、優先のさせ方が、子どもが生まれて本当に大きく変わった。

 

そして、もうひとつ大きく変わったと感じる「視点」について。

子どもが生まれる前から先輩から言われていた
「子どもが生まれたら、いままで気付かなかった色々なことが見えてきて考えさせられることが多い」という言葉を実感。

例えば…
ベビーカーで移動する際、
公共施設は基本的にエレベーターがあるところを経由しなくてはならない。

そんな中、ベビーカーの家族が並んでいる中で
若い健常者がエレベーターに並んでいるため、ベビーカーが乗れない事がある。
そのたびに「歩けるなら、エスカレーターか階段を使ってほしい」と何度つぶやいたことか。

そのような不便さを実感することは山のようにある。

他にも
有楽町の某家電量販店の赤ちゃん用トイレ(おむつ替え室)なんて
フロアとフロアの中間階にあり、階段を使わないとたどりつけない構造になっている。

ベビーカーで赤ちゃんを連れてきている人は、おむつを替えたいが
階段を通らないとトイレに行けない。
そこにはエスカレーターなんて中間階なのであるわけがない。
「いったい誰がこの建物を設計しているのか。設計者は一度ベビーカーで行動してみたらいい」と思ってしまったほどだ。

この不便さは、子どもができて初めて気付く視点だし
良い意味で捉えると、世の中サービスが向上している中でも、
いまだに残り続けるこの「不便さ」は、ビジネスチャンスと考えることもできる。

既にビジネス化されているかもしれないが

例えば、おむつ替え一つとっても

おむつ替えができる場所を探せるサービスだったり
おむつ替えのタイミングが把握できるウェアラブル-スマホ連動機器だったり
複数のおむつを持参して外出しなくてもいいように数枚単位でおむつを販売する…など
不便さを取り除くビジネスも同時に考えることも少なくない。

他にも、
湾岸エリアでは
保育園の数に対して、子どもの数が圧倒的に多い。

保育園見学にいっても、数枠の中で
何十人もの人が見学に来る。これが毎週来ていると思うと
一体倍率は何倍なのか、本当に入れるのかと不安になる。

これも見方によってはビジネスになりうる。

見学可能な保育園が一覧で見られるサービス、
一つ一つの保育園の良いところ悪いところなどが共有できる食べログ的なサービス、
数倍の倍率の中で、どのように点数を稼いで希望の保育園にいれることができたかという情報を集めた有料メルマガのようなサービス…など。

子どもができることで変わってきた「視点」
そこから把握できる不便さも味方によってはまだまだビジネスチャンスとして残っている。

 

子どもができ、余裕の無さから、日々流されていくのではなく
「時間」「視点」といった変わった点から
自分の仕事のやり方や、新しいビジネスの可能性も考えていきたい。

関連記事

  1. デジタルでの1to1ブランド体験の挑戦
  2. 作って撮るから、撮るため作るへ
  3. 18年にくる5つの消費スタイル
  4. 体験購買が加速するビューティーテック市場
  5. フリマアプリの普及による、売ること前提コスメ
  6. 携帯端末の争い
  7. 軸を変えればモノは売れる
  8. 変革を迫られるアパレル業界

Profile

 

千田 智治
Tomoharu Senda

 

広告会社 勤務
BI・デジタル・ストプラ

 

二児のパパ

My Social Media Account

  1. Facebook
  2. Instagram
  3. Twitter
  4. Booklog
  5. RSS

ピックアップ記事

PAGE TOP